2016年6月号記事
愛してるから、黙ってられない。
女性が損をしないための3つの政策
Part 2
テレビは日本の危機を正しく伝えているか
日々の家事や子育てに忙殺されている主婦にとって、テレビは世の中のことを知る貴重な情報源。
ただ、テレビだけでは十分に伝わらないものがある。それは、国の安全に関するニュースだ。
(編集部 冨野勝寛)
contents
東京都内に住む30代女性は、テレビ放送への不満をこう語る。「中国から人権弾圧を受けているチベットやウイグルの住民たちの実態を友人に教えてもらって、初めて国防の大切さを知りました。子供の将来が心配です。なぜテレビはこうした事実を報じないのでしょうか」
神奈川県在住の40代女性も「テレビだけ見ている周りのママ友は、中国や北朝鮮が何をやっているのかよく分からず、北朝鮮のミサイルが日本海に落ちても、"池ポチャ"程度にしか思っていないようです」と危機感を表す。
マスコミの使命は、国民の知る権利に奉仕し、判断するための正しい情報を与えること。特にテレビはバランスのとれた内容でなければならないと放送法(本誌31ページ)で定められている。
ここ1年間の国の安全に関わる放送について、公平だったかどうか、検証してみた。
検証1
安保法案 中国の声だけを紹介
2015年9月18日放送 NEWS23(TBS)
番組では、安保法案に反対する海外の声として、中国の国営メディアの報道を紹介した(写真)。
ただ、過去10年間で比較すると、日本の防衛費はほぼ横ばいなのに対して、中国の軍事費は約3倍に増えている。「無茶な行為」をしているのがどちらかは、数字を見れば明らかだ。
一方で、日本の安全保障への取り組みを評価する海外の国々の声は番組では紹介されていないが、その数は44カ国に上り、法案成立後には59カ国に増えている(注)。以下はその一部。
タイ
日本の積極的平和主義を支持
マレーシア
日本の貢献を歓迎
ベトナム
平和・安定への貢献を高く評価
モンゴル
日本の積極的平和主義を高く評価
アメリカ
日本の継続した努力を歓迎
オーストラリア
法制を含む取り組みを支持
ドイツ
日本の姿勢を100%支持
フランス
日本の取り組みに連帯
(注)2015年8月20日付産経新聞、2016年3月21日付産経新聞
憲法改正 安全保障を考えることは悪?
国防強化 中国の脅威を報じない
報道スタンス 特定の立場に立っている
在日チベット難民 体験談 もう一度母の手料理を