2015年8月号記事
戦後70年 日本の誇りを取り戻そう
アメリカの反省
共産主義の大国 中国を育てた3人の大統領
ルーズベルト トルーマン クリントン
「反省」は「謝罪」とは違う。今起こっている出来事の原因を、公平な目で振り返り、思いや行いを正すことが「反省」だ。現在、共産主義の大国・中国が、経済力・軍事力を伸ばしてアジアの国々に脅威を与える一方、アメリカは影響力を弱めつつある。この原因はどこにあるのか。戦後70年を迎える今年、アメリカが反省すべきこととは──。
(編集部 大塚紘子、長華子、森國英和、山本泉、居島有希)
「戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻んだ」
安倍晋三首相が4月、日本の首相として初めて米議会の上下両院合同会議で演説した際の一説だ。演説は現地で喝采を受け、日米友好を演出した。しかし、反省すべきは日本だけなのだろうか。
戦後、アメリカはソ連との冷戦を制し、世界一のスーパーパワーとして君臨してきた。ところが近年、中国がアメリカを超えようとする動きを活発化させている。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立や、南シナ海での滑走路建設などだ。
これに対応すべく、安倍首相は安保法制の整備を進め、アメリカとの連携を強固にしようとしている。ただ、両国が真の友人になるために必要なことがある。それは、先の大戦において日本は悪であり、戦勝国は善であったという「戦勝国史観」を見直すことだ。そこから、未来の日米関係が見えてくるはずだ。
Part.1 ルーズベルト、トルーマンの反省
Part.2 クリントンの反省
インタビュー/ジェイソン・モーガン氏/ケネス・パイル氏/ピーター・カズニック氏/伊藤貫氏