《ニュース》
日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、コンサートプロモーターズ協会、日本音楽出版社協会の4団体が5日、共同で「緊急事態宣言の延長に際しての声明文」を出しました。
《詳細》
声明文では冒頭、4月25日から東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に発令された3度目の緊急事態宣言で、対象地域における音楽・演劇・スポーツなどのイベント開催に「無観客開催」が要請されたことに触れ、「要請が事前予告なく、お客さまにご案内する期間の猶予も与えられずに行われ、政府・自治体の連携が捗々しくないことなどもあり、お客さまに多大なご迷惑とご負担をおかけしたこと、まずはお詫び申し上げます」と陳謝しました。
その上で「感染拡大に伴い、今般、政府では緊急事態宣言期間の延長が検討されているとのことですが、私共は、政府に対して『無観客開催』要請の撤廃を強く申し入れております」と説明。
理由について、昨年5月に最初の緊急事態宣言が解除されてから、1年近くにわたり、4団体会員社のコンサートや演劇などの公演会場からのクラスター発生は報告されていないこと、公演では、政府関係当局の対処方針に則ってガイドラインを策定し、徹底的に感染症対策を行ってきたことなどを挙げています。
さらに来場者にも「入場時の検温および手指消毒、終始マスク着用を徹底、公演中の発声の禁止、ソーシャルディスタンスを保つ、余裕を持った入場と規制退場、会場までの直行直帰」などへの理解、協力を得ることで「感染者報告ゼロのエビデンスを積み重ね、ライブやコンサートの公演会場は決して感染リスクの高い場所ではないことを実績によって示してまいりました」と記しています。
その上で、コロナ禍で中止や延期が相次ぎ、ライブエンタメ産業が大きな打撃を受けており、2020年の市場規模は前年比8割減。アーティストや実演家だけでなく、文化施設や、公演に従事する方々の生活も危機に直面しているとして、「ご存知のように、表現という人間の生み出す創造は余人を持って代えることのできない生業です。一人ひとりがその文化創造に携わり支え続ける誇りを持ってやってきておりますが、残念ながら精神的にも限界が来ています」と、エンタメ業界の悲痛な叫びを伝えています。
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