「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が、16日付日本経済新聞のインタビューで、中国への積極出店を見直さない方針を改めて明言した。
今年9月に起きた反日デモでは、中国に進出した日本企業が大きな打撃を受けたため、中国からの撤退を検討する日本企業が増えていると伝えられる
その中でユニクロの判断が吉と出るかどうかが注目される。
柳井氏はこう語る。
- 出店計画を変えるつもりはない。
- 中国を含めたアジア市場で勝たないと、企業としての将来はない。
- 中国における可処分所得が5千~3万5千ドルの世帯の人口は2010年の5億人から20年には9.7億人にほぼ倍増するという。
- (習近平には)中国を世界から尊敬されるような真の大国に導いてほしい。
要するに、「中国の経済成長は続く」との見通しの下に投資を継続する判断というわけだ。
しかし、中国の新しい指導者となった習近平氏は、ジャーナリストの相馬勝氏によれば「ガチガチの共産主義者」。いわゆる毛沢東主義者で、経済成長よりも軍事を優先するタイプである可能性が高い。しかも、反日派だ。
習近平体制では、日中関係はかつてないほど険悪になる可能性が高い。
ユニクロの国際情勢判断は、柳井氏の希望的観測が入っているように見える。中国のカントリーリスクがこれまで以上に高くなる中、デフレ下の勝ち組の象徴であるユニクロの躍進がどこまで続くか。その道のりは、厳しいものになりそうだ。(村)
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本誌2012年10月号記事 ユニクロ成功の霊的秘密に迫る
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4758
【参考書籍】
ユニクロ亡国論を主張した「アダム・スミスの霊言」が収録された
幸福の科学出版HP 『アダム・スミス霊言による「新・国富論」』 大川隆法著