
アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師
澁谷 司
(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。
「反共ネットユーザー」温子渝(おん・しゆ)は最近、ソーシャルメディアを通じて米国の公聴会の内容を共有し、中国が2027年に台湾を攻撃する意図があることを公表した(*1)。
(*1) 2025年5月26日付『中国瞭望』
台湾を囲んで米日援軍を一網打尽にする?
今年3月、アンソニー・コットン米戦略軍司令官は、習近平主席の要請で中国が2027年に台湾を武力侵攻する可能性があると警告した。これが米国の机上の予想結果ではなく、中国の内部計画表から出たものであることまで明らかにして、大きな関心を呼んだ。
他方、産経新聞をはじめとするメディアは、米海兵隊第3遠征軍の現役中佐ブライアン・カーグによる「Proceedings」誌への寄稿論文(2023年12月)を引用して、中国が「先手を打つこと」(先制攻撃)を計画している可能性もあると指摘した(*2)。それによると、中国は2026年に大規模なミサイル攻撃とサイバー攻撃で「台湾侵攻」を開始し、南台湾や澎湖島などを優先的に狙うという。