《ニュース》
米ハドソン研究所上級研究員マイケル・ドラン氏がこのほど公開した「イラン戦争はこうして終わる」と題されたレポートについて、トランプ米大統領が自身のSNSにリポストし、話題を呼んでいます。
《詳細》
イラン戦争をめぐりドラン氏はレポートの冒頭、トランプ氏が民主党と一部の共和党(イラン強硬派)の双方から批判を受けている現状に触れ、双方とも、この局面での戦略的論理を「誤読」していると指摘しています。以下、レポートの要旨を紹介します。
トランプ氏を批判する民主党は、イラン戦争における重要な成果である「イランの核開発計画への深刻なダメージ」を認めていない。だが核開発問題などで著名な研究者であるデイビット・オルブライト氏によると、イランは「数カ月以内に核兵器を製造できるほぼ確実な能力を持つ状態」から、「はるかに長い時間がかかり、製造する成功率も大幅に下がった状態」に後退したという。この点、一部の共和党員は「イランへの譲歩によって圧力を弱めるべきではない」とトランプ氏を批判している。
イランは現在、厳しい制裁や石油収入の減少、インフラ破壊による壊滅的な打撃を受けている。
イランの代理勢力(ヒズボラやハマスなど)はかつての力を一部しか発揮できないようになり、アメリカやイスラエル、親米アラブ諸国に対抗する「抵抗の枢軸」として協調行動がとれなくなっている。
ドラン氏がトランプ政権のある高官と話したところ、トランプ氏は2つの交渉段階を構想している。第一段階は、ホルムズ海峡の再開に焦点を当てた覚書の締結。見返りとして、イランは石油販売という限定的な救済措置が与えられる。第二段階は、アメリカが核心的課題と見なす、残存する核インフラや濃縮ウラン(核の塵)の撤去。アメリカの基本原則としては、イランが何かを差し出すまで、こちらは何も差し出さない。
仮に、一段階目のホルムズ海峡が開放され、二段階目の核交渉が行き詰まっても、弱体化し、制裁下に置かれているイラン政権は、かつてのイラクのような立場に置かれ、アメリカが優位な状況に変わりはない。アメリカとイスラエルは、イランの核開発や弾道ミサイル生産を厳重に監視し続け、即応態勢を維持する(つまりイランが核開発を再開させれば再攻撃し、核保有を完全に阻止する可能性)。
こうした見方は、共和党員の大部分に共通する基本的な認識であり、トランプ氏がSNSで共有すると瞬く間に拡散されています。アメリカが戦略的に有利に運んでいると見ているため、トランプ氏の岩盤支持層(MAGA)が割れるようなことにもなっていません。後半では、この見解が引用された背景と合理性について見ていきます。

トランプ氏が自身のSNSに、ドラン氏のレポートをシェアした。
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