今夏に予定されている参院選の兵庫県選挙区に、幸福実現党は里村英一(さとむら・えいいち)氏を擁立する。里村氏は22日、兵庫県庁で記者会見を開き、出馬に至った経緯や主要政策について発表した。
里村氏は新潟県新潟市出身。大手テレビ局宣伝部を経て、1991年に幸福の科学に奉職。その後、月刊「ザ・リバティ」編集長、広報担当局長、専務理事などを経て、現在、幸福実現党政務調査会長を務める。ネット番組「ザ・ファクト」のコメンテーターとしても活動している。
里村氏は、1995年の阪神淡路大震災の際、幸福の科学職員として兵庫県の長田地区で2週間活動したとし、「避難者の方々が、自ら炊き出しする」姿が非常に印象的だったと語った。
「これだけの被害の中、復興を遂げた兵庫県の方々に非常に尊敬の念を持っています。自らの力で立ち上がって、そして前に向かって歩いていく。これが今の日本人に何よりも大事ではないかというふうに思っています」
幸福実現党の次期参院選の7大政策については、以下のように紹介した。
(1) 中国の悪事から日本と世界を守る
私ども幸福実現党は宗教政党の立場から、いち早く、ウイグルやチベットなどへの中国の侵略に関して警鐘を鳴らし、物申してきた。現在は香港の民主主義も含めて、世界の最も危険な勢力が日本のすぐ横にある。共産主義国家・中国による人権弾圧、あるいは宗教弾圧、さらに言えば覇権主義の拡大がここにあると考えて、中国の悪事から日本と世界を守ることを掲げている。
(2) 無駄な役人や役所を今すぐ"減量"
政府の赤字が1200兆円となっても、まだ、「給付金を配る」など、気前のいい話になっている。もちろん、政治の役割の一つには困っている方を救うというものもあるので、全て否定するつもりはないが、どんどん支出を増やしていけば、最後は課税となり、国民にとっての負担になる。そういう観点から、これ以上の支出はやめ、やらなくていい仕事はやらないようにする、ということを政府に求めたい。
(3) バラマキやめて「勤勉革命」
そして、いらない省庁を削り、少しでも減税余力をつくって減税を実施し、個人個人の所得や努力が、個人の果実になるという、この原則を守る。個人の自助努力による発展・繁栄が日本の未来をつくるという観点から、「バラマキやめて『勤勉革命』」、つまり、勤勉に働くことは損ではなく、自分のためにもなり、世の中のためにもなるような社会づくりを進めていきたい。
(4) 脱炭素政策を廃止
私たちは地球温暖化対策のための、あまりにも早急な脱炭素化に反対している。地球温暖化への取り組みは一歩間違えれば、日本の国力や、兵庫県の産業も含めて命取りになるので、これを止めようと言っている。
(5) 監視強化の流れに歯止めを
いわゆるデジタル資本主義で、個人情報を一元管理することは、ネットを通じて全ての国民のデータが企業や政府に筒抜けになる、「怖い世界の始まり」なんだと強調して歯止めをかけていきたい。
(6) コロナ戦争に打ち勝つ
コロナに関しては中国の研究によって始まったものだと認識している。コロナを理由にした経済活動の停滞、あるいは個人の行動を国家が制止することが全体主義につながる道であるとして行き過ぎたコロナ対策に反対し、ワクチンの接種は強制ではなく、打つも打たないも自由であると訴えていきたい。
(7) LGBTQの安易な権利拡大に抑止を
同性愛等の問題は、個人の趣味嗜好には立ち入らないが、「パートナーシップ制度」などを利用して、事実上の結婚として認めていくのかどうかという点には、明確に反対と言っている。
「世界に冠たる神戸港の復活」を
里村氏は、阪神淡路大震災までは、神戸港のコンテナの取扱個数が世界4位だったが、現在は67位まで落ちていることに言及し、「これをもう一度上げて、世界に冠たる神戸港復活、これを実現したい」と指摘。
地方税などの「法人税減税」や、電気料金を下げるための取り組み策を進めることを掲げ、「強い強い、兵庫県の産業、製造業を復活させたい。『兵庫県の発展が、日本全体の発展・繁栄につながる』、このようなことを兵庫県で実現したい」と会見を締めくくった。
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