写真提供:ピクスタ

2020年10月号記事

あなたの貯金が狙われている!

貯金税という悪夢

これまでも、そして現在も、自民党政府は大盤振る舞いを続けている。

この先、国民にどのようなツケが回ってくるのか─。

(編集部 河本晴恵、山本慧)


contents


Contents

本誌 p16 キャッシュレス・マイナンバーで貯蓄は丸裸
本誌 p18 Interview 貯金税は財産権の侵害です

HSU経営成功学部ディーン 鈴木真実哉

本誌 p20 Interview 日本政府は傲岸不遜の極み

トランプ大統領の経済顧問 アーサー・B.ラッファー

本誌 p22 悪い政府は恐慌時に増税する
本誌 p24 貯金税シミュレーション あなたの財産はいくら奪われる?
本誌 p26 革命は増税から始まった
本誌 p28 自民党幕府、終わりの始まり

コロナ問題で、政府は滅茶苦茶なバラマキを続けている。個人には一律10万円の「特別定額給付金」を、事業者には最大数百万円規模の各種給付を行った。

「もらえて助かる」という声もあるものの、一連のコロナ対策31兆円を税金では賄えないため、政府は赤字国債を発行する。

政府の借金である国債の発行は、国の資産となる公共事業のための「建設国債」が原則だった。財政赤字を穴埋めする「赤字国債」の発行は基本的に禁止されており、特例法が必要だ。ところが、社会保障費などが膨らむも税収が足りず、1994年以降は毎年発行。今年は昨年の3倍となる約90兆円を発行する。

債権者に返す必要がある国債の残高は20年度末、ついにGDPの約2倍の1000兆円に達する。政府の財政は火の車だ。

政府は赤字国債の発行をやめる目標を2025年と掲げていたが、「29年度にずれ込む予定」と発表。しかしそれも、21年度以降、経済成長率が3~4%となることが前提の計算だ。コロナの第二波、第三波の到来が危ぶまれる中、見通しは暗い。

コロナで赤字が増えたから……

こうした大盤振る舞いについて、漠然と「大丈夫か」と感じる人もいるかもしれない。

これまで政府は「財政健全化」を名目に増税を繰り返してきた。消費税の導入は当初、「少子高齢化に伴って社会保障費が増えること」が理由だったはずだ。しかし現実には、「教育無償化」など、さらなるバラマキの財源に使われ、際限がない。

消費税の増税はすでに議論されているが、さらに噂されているのが「貯金税」だ。国民それぞれの預貯金額に、一定の割合で税金をかけるもの。その布石は着々と打たれている。

次ページからのポイント

キャッシュレス・マイナンバーで貯蓄は丸裸

Interview / 貯金税は財産権の侵害です / 鈴木真実哉氏

Interview / 日本政府は傲岸不遜の極み / アーサー・B.ラッファー氏