2011年10月号記事

増税の大合唱が止まらない。

内閣府は、12日に中長期の経済財政の試算を発表。消費税を5%上げた場合、名目成長率で3%を実現したとしても、2020年の段階では財政赤字が9兆円も残るとし、さらに増税が必要であると示唆した。

その前日の10日には、読売新聞が紙上で、復興財源として消費税の3%アップを提言している。民主党の政策見直しでも、消費税と所得税の増税が議論され続け、復興構想会議も、6月25日にまとめた提言で、増税すべきと訴えている。

不況期に、これだけ増税が訴えられるのは、一種異様な光景だ。

増税の背景には、社会保障費や震災の復興財源が足りないという事情がある。不況で税収が減り、政府の懐が寂しくなっているからだ。