2023年5月号記事

このままでは日本は危ない

目を覚ませ! 日本外交

日本はウクライナ支援で西側諸国と歩調を合わせている。
だがその選択の先には、大きな落とし穴が待ち構えている。


contents

このままでは日本は危ない 目を覚ませ! 日本外交 - Part 2 世界を分断するバイデン大統領 岸田外交は対中包囲網を崩壊させ、核を拡散させる


世界を分断するバイデン大統領

岸田外交は対中包囲網を崩壊させ、核を拡散させる

ロシアを叩いてウクライナを支援するバイデン氏の錦の御旗は、「民主主義vs.専制主義の戦い」というスローガンである。西側の価値観を重視する岸田首相も足並みを揃え、大半のマスコミは肯定的に評価している。

価値観の戦いに敗れ、世界を分断させたバイデン氏

それに対し大川総裁は開戦当初より、「表面的な政治形態の違いだけで善悪を分ければ、世界は分断される」という思想・戦略上の欠陥を指摘していた。

現実の世界はその通りに動き、バイデン氏が専制主義国と名指しするロシア、中国、イランなどが反発を強めて連携を強化する結果となった。民主主義的ではない国が多い、中南米やアフリカ、アジアなどのグローバル・サウス(発展途上国)も、対露制裁には全く参加せず、むしろ停戦を求める国が多数である。米欧諸国が「民主主義の擁護」を掲げてロシアを追い込んだやり方が、かつて南半球の国々を植民地化していったプロセスとよく似ており、米欧に対して欺瞞を感じているからだ。

マクロン仏大統領が2月に「グローバル・サウスで私たち(西側)がどれだけ信頼を失っているか、ショックを受けた」と語ったように、バイデン型の欧米民主主義に必ずしも大義はなく、価値観の戦いでプーチン氏率いるロシアに勝っているわけではないのである。

 

次ページからのポイント

日本が対中包囲網の崩壊に加担する!?

「ノーモア広島」が日本を滅ぼす

外交・国防に自己責任を感じない国の行く末