2022年6月号記事

地域シリーズ 愛知

脱炭素に流されない!

「勤勉革命」で愛知のものづくりを守れ

日本のものづくりの中心地である愛知。
しかし、世界的な「脱炭素」の取り組みが、少しずつ産業を蝕んでいる。
未来を修正するのは、今がその時だ。

愛知県は43年連続で、製造品出荷額等で日本一という「ものづくりの中心地」だ。自動車やその関連産業をはじめ、鉄鋼、化学工業、機械工業、繊維産業など、あらゆる分野の産業が集積している。

そんな中、政府は2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル、30年に46%排出削減の目標を掲げる。「炭素税」導入の検討や、二酸化炭素の排出量を市場で売買できる「排出量取引」も進め、企業の取り組みを強力に推進する最中にある。生産の過程で多くの温室効果ガスを排出する産業部門が削減の中心だ。

しかし今、製造業は岐路に立つ。半導体不足による工場の停止、ロシアのウクライナへの軍事作戦による物資・物流の高騰などの影響で当面の利益を確保するだけでも厳しい。その中での急激な「脱炭素」は産業基盤を根底から崩しかねない(関連記事:なぜ幸福実現党だけが日本を救えるのか? - PART 3 亡国のグレタ教から雇用を守るのは幸福党だけ)。

本欄では、愛知の製造業が直面している現実に加え、将来起こり得ることを確認しながら、製造業のあるべき姿を考えていきたい。

日本経済を支えるものづくり県・愛知

都道府県別の製造品出荷額等

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出典:経済産業省「2020年工業統計調査結果(確報)」

農業も全国トップクラス

農業出荷額 全国8位

市区町村別の農業出荷額(2020年)

  • 第1位 宮崎県都城市
  • 第2位 愛知県田原市
  • 第3位 北海道別海町
出典:農林水産統計

出荷額全国1位の品目

  • キャベツ(豊橋市、田原市)
  • ぎんなん(稲沢市)
  • いちじく(安城市、碧南市) など
出典:愛知県「ネットあいち」

 

次ページからのポイント

経済産業研究所 藤 和彦氏インタビュー

脱炭素で愛知から工場が無くなる!?

COLUMN 職人を育て、人材を育てる 彫金職人・丸山茂さん

幸福実現党 愛知県本部代表 曽我周作インタビュー

COLUMN オリーブを新たな特産品に オリーブ農家・大岩ゆり香さん