《ニュース》

イギリスの平等人権委員会が、公共の場のトイレや更衣室は、生物学的性別に基づいて利用されるべきという指針を示しました。2025年に最高裁判所が、性別などによる差別を禁止する「2010年平等法」における「女性」を「性別学的女性」と明確に定義する判決を下したことに基づいています。

《詳細》

21日に発表された指針の対象となるのは、団体や企業など一般向けサービス施設で、ショッピングセンターやジム、病院、レストランなどが含まれます。単一の性別が利用するトイレや更衣室などの空間について、生物学的性別に基づいて利用されるべきとするもので、このまま上下両院の反対がなければ、法的拘束力を持つものとなります。

指針は、トランスジェンダーの人々には第三の空間かジェンダー中立の空間が提供されるべきであるとし、障害者用トイレの使用を認める、トイレを男女共用に変更する、などの選択肢を示しています。

この指針が出るきっかけとなったのは、スコットランド政府が、人々が年齢や性別、障害の有無などで差別を受けないよう法的に保護する「2010年平等法」に基づき、トランスジェンダーの人も性別に基づく保護を受ける権利があると主張してきたことです。スコットランドでは、手術なしに自己申告によって、自分の希望する性別を法的に証明するジェンダー認定証明書(GRC)が発行されるため、身体的に男性のままでも、女性として保護されるべきで、女性専用スペースの利用も認めるべきとしてきたのです。

するとスコットランド政府に対し、女性の権利団体「フォー・ウィメン・スコットランド」が裁判を起こし、「性別は不変の生物学的状態」とするのが常識的な解釈と主張。最高裁は2025年4月に、「平等法における『女性』とは、『生物学的女性』を指す」とする判決を下し、女性専用と指定されている場所を、男性として生まれ、女性だと自認している人に利用する権利はないと示していました。

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