《ニュース》

中国政府が、世界的な注目が集まる北京五輪の直前においても、少数民族への監視・抑圧を強化していたことが明らかになっています。

《詳細》

米ラジオ・フリー・アジアが匿名チベット人の情報として今月16日に報じたところによると、中国青海省ゴログのチベット族自治州にあるパリウル・タルタン・ゴンチェン僧院敷地内に今年、中国警察による監視部隊が設置されたとのことです。

僧院の敷地外には以前から監視部隊や監視カメラが設置されていたものの、僧院敷地内にも部隊が置かれたのは初めてのことだと報道されています。目的は言わずもがな、僧侶の監視です。

別の匿名チベット人によると、チベット族自治州ドラゴ郡の遊牧民チベット人も多数、政治的に"不適切"なコンテンツが携帯電話に入っているという理由で、労働キャンプに送られているとのことです(2月14日付ラジオ・フリー・アジア)。

また本欄でも報じた、昨年末に四川省のチベット自治区で30メートルの仏像が破壊された件(※)に関連して、抗議した数百人のチベット仏教徒が1月、再教育キャンプに収容されたことも明らかになっています(2月15日付ビター・ウィンターなど)。

※中国政府による仏像の破壊については、関連記事「中国四川省、僧侶の目の前で仏像を破壊 "習近平皇帝"の本質を露呈」に詳述しています。

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