《ニュース》

沖縄県名護市辺野古沖で小型船2隻(「不屈」と「平和丸」)が転覆し、「平和丸」に乗っていた同志社国際高の女子学生と、「不屈」の金井創船長が死亡した3月16日の事故で、国土交通省などは5月19日、無登録の船に人を乗せて運航したとして、死亡した金井船長を海上運送法違反罪で刑事告発する方針を固めました。

《詳細》

2隻を運航していた「ヘリ基地反対協議会」は、船を事前登録していなかった理由について、無償のボランティアで行っていたためと主張していました。しかし、海上運送法では有償・無償を問わず、小型の非旅客船でも、他人の要望に応じて人を運ぶ場合、「内航一般不定期航路事業」に該当し、国への登録が義務付けられています。

「ヘリ基地反対協議会(以下、反対協議会)」とは、辺野古の米軍基地拡張工事に反対する市民団体です。抗議船である「不屈」や「平和丸」を用いて、海上での抗議デモを行ったり、米軍基地に反対する野党系の政治家、活動家、マスコミ関係者らを乗船させて、工事の視察や監視を行ったりしていました。

そして、事故から2カ月経った今なお、亡くなった女子生徒の遺族は、反対協議会から直接の謝罪を受けていないとしています。

反対協議会を構成する団体には、日本共産党の沖縄北部地区委員会も含まれています。日本共産党の田村智子委員長は17日、那覇市の琉球新報ホールでの演説会で、「修学旅行の高校生を船に乗せたこと自体が重大な誤りだった。船を運航するヘリ基地反対協議会の構成団体である日本共産党として、私からも心からおわびします」と謝罪しました。

また、同党の小池晃書記局長は18日の記者会見で、反対協議会に対し、「一刻も早く、ご遺族に対して直接の謝罪ができるよう、実現する方向で進めてほしい」と語っています。

今回、刑事告発の対象となった「海上輸送法違反」は、無許可で運送事業を行っていたことに対する処罰です。そのため、実質的な事業の主体だった金井船長が対象となりました。

一方で、「波浪注意報が発出される中、生徒を定員近くまで満載して出航した」「不屈と平和丸に並走する海上保安庁のボートから安全航行を呼びかけられたが、注意に従わなかった」「不屈の転覆後、平和丸は生徒を乗せたまま転覆現場に向かった」などの船長らの判断によって、若い命が死に至ったことへの操業責任については、海上保安庁が別途捜査を進めていると見られます。

今後、不屈の金井船長、生存している平和丸の船長、および運用主体であるヘリ基地反対協議会の責任が問われることになるでしょう。

そして見逃してはならないのが、日本共産党もこの事件の当事者だということです。

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