《記事のポイント》

  • 「着想」時に大切なこと
  • 多くの人を惹きつける魅力の秘訣
  • 「心の原風景」とは何か

前回までは、東京ディズニーランドを題材にして、テーマパークの魅力の謎に迫ってきたわけですが、今回からは、将来に向けて、発展繁栄を続けられるテーマパークの未来像を描くとしたらどうしたらよいのか。それこそソフトウォーの覇者とも言えるディズニーランドを超える魅力あるコンテンツ供給は、はたして可能なのか。その可能性を探って参りたいと思います。

心のなかのイマジネイティブな空間

すべての分野に共通している新たなものを構築していくプロセスとして、「着想」から「構想」、さらに「社会実装」へ進む、大きく三つのプロセスが存在していると思います。そこで、この最初の「着想」の観点に着目し、新たなテーマパークの魅力を創出するために必要な普遍的な要素を探ってみたいと思います。

大川隆法・幸福の科学総裁の書籍『創造的人間の秘密』の中では、「イマジネーションとは、思いのなかにおいて『想像する力』『考えつく力』のことです。(中略)『イマジネイティブ(想像的)』から『クリエイティブ(創造的)』へ動いていくのです。したがって、『心のなかのイマジネイティブな空間』を大きくしていくことが非常に大事です」 とあります。

これは、テーマパークを考える上でとても重要な出発点です。何事も、そうかもしれませんが、まず、着想段階で、どのようなものを最初に心の中で思い描いているかが、すべての原点になるわけです。

誰でもが共鳴する心の風景

では、具体的な事例を通じて考えてみましょう。

世界でいちばん人気のある水族館に、ポルトガルのリスボン海洋水族館があります。その中に、自然環境から学び、その水中空間の再現を目指す展示水槽として、世界最大級のネイチャーアクアリウムを製作する企画を請け負ったのが、日本の水景クリエーターの天野尚氏でした。その天野氏が掲げた製作コンセプトは、「心の原風景」となる昔遊んでいた故郷の美しい自然というものでした。

この「心の原風景」というキーワードが重要なヒントになります。

かの米国ディズニーランドの中にあるメインストリートUSAと呼ばれる街並みも、ウォルトが幼少期を過ごしたミズーリ州マーセリンの街並みがヒントであったことは有名です。多くの米国人が、やはり、その風景を見て、共鳴しているわけです。

懐かしさが人を惹きつける

この、心のなかに残っている風景のイメージ、多くの人が懐かしさを感じるレベルまで昇華、洗練されたイメージの世界は、心の価値に目覚めた多くの人と共有できるものだと思います。

今回の要点をまとめると、この「心のなかのイマジネイティブな空間」に存在する「心の原風景」に着想を求めていくアプローチは、多くの人を惹きつける原点なのです。

必ずしも過去、現在、未来と流れる通常の時系列には拘束されない心のなかのイマジネイティブな空間として、この「懐かしさ」をヒントとした別の着眼点も存在しますので、次回も引き続き、深掘りして参りたいと思います。

(吉崎富士夫)

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