「中国製の格安AI」が台頭し安全保障上の懸念高まる ─ 安さに釣られずAI分野の「脱中国」を目指せ

2026.07.08

画像:Koshiro K - stock.adobe.com

《ニュース》

「性能が高く、コストが安い中国製AI(人工知能)」が公開され、アメリカのAIを上回るのではないかと物議を醸しています。

《詳細》

アメリカと中国がAI覇権をめぐり激しい競争を繰り広げる中、米企業アンソロピックが今年4月に「クロード・ミュトス」を発表しました。ミュトスは人間も見落としがちなソフトやシステムの脆弱性を瞬時に発見できる自律型AIシステムで、中央銀行などの金融システムも無力化・破壊しかねないほどの威力を持ち、「核兵器級の脅威」と言われています。

このようにあまりに高性能だったため、同社は悪用される危険性を防ぐべく当初は一般公開を見送っていましたが、その後、安全性を重視した一般向けモデル「クロード・フェイブル」を公開します。しかしその数日後には、トランプ政権が安全保障上の懸念から同モデルの公開停止を指示。十分な安全策が整ったとして、7月から再び公開を開始したという複雑な経緯があります。

そのミュトスの提供が停止されている"隙"に乗り出してきたのが中国製AIです。中国企業のAIは誰でも使用できる「オープン型」で、コストもアメリカ製と比べて「20分の1」と極端に安く、注目を集めました。

特に6月中旬に登場した「Zhipu AI(Z.ai)」社のGLM-5.2はその性能の高さが指摘されています。AIの実務能力を測る約9000問のテストでは、米グーグルなどを抑えて「500件中5位」だったといい、その性能とコストから、昨年1月に登場して世界に衝撃を与えた中国製AI「ディープシーク」になぞらえる声も多くあります。

AIについては、技術の進化とともに利用料の高騰が問題視されているため、破格の安さである中国製AIに乗り換える企業も増えていると言われています。米暗号資産交換大手のコインベース・グローバルのブライアン・アームストロングCEOは「(中国製AIによって)AI利用のコストを半減できた」と語っています。

こうして中国製AIは注目を集める一方で、懸念の声も相次いでいます。先述したGLM-5.2は、中国軍と関係が深い清華大学のコンピューター工学科から設立されたスタートアップ企業「Zhipu AI(Z.ai)」が開発。米商務省は昨年、同社とその系列会社を国家安全保障上の理由からブラックリストに掲載しています。

《どう見るか》

続きは2ページ目へ(有料記事)


タグ: 機密情報  安全保障  アンソロピック  AI  個人情報  中国製  Zhipu AI  ディープシーク 

「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内

YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画



記事ランキング

ランキング一覧はこちら