国際政治学者

佐久間 拓真

(ペンネーム)
国際政治の中でも特に米中関係、インド太平洋の安全保障、中国情勢を専門にし、この分野で講演や執筆活動、現地調査などを行う。

近年、中国がアフリカ大陸で展開する巨大経済圏構想「一帯一路」は、インフラ開発という大義名分の裏で、対象国の主権や経済的自立を脅かす「経済的侵略」あるいは「債務の罠」ではないかという強い警戒感を生んでいる。

その代表例として、東アフリカのジブチやスリランカの港湾拠点が挙げられることが多いが、北アフリカの要衝であるアルジェリアのケースもまた、巧妙かつ深刻な形で中国の経済的影響力が浸透した実態を浮き彫りにしている。

モスクや高速道路……国家プロジェクトを請け負うも富は中国に還流

アルジェリアは地中海に面し、欧州への天然ガス供給源として重要な戦略的位置にある。この地において、中国は過去数十年にわたり、大規模なインフラ建設を一手に引き受けることで足場を固めてきた。

首都アルジェの記念碑的な大モスク(ジャマア・エル・ジャザイル)や、国を東西に貫く広大な高速道路ネットワーク、さらにはチェルチェル新港の開発など、国家の命運をかけた巨額プロジェクトの多くが中国企業によって施工されている。

一見すると、これらはアルジェリアの近代化を助ける純粋な経済協力のように映る。しかし、その実態を詳細に分析すると、アルジェリア経済が構造的に搾取される仕組みが見えてくる。

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