2012年8月号記事

そもそモグラの前提知識

consumption tax increase

消費増税

ついに消費税の増税について、民主、自民、公明の3党が6月15日に合意に至りました。2014年4月に、現行の5%を8%に、15年10月に10%に引き上げます。国会の会期を大幅に延長して関連法案の成立を目指します。

普天間基地の移設をめぐって日米関係にヒビを入れ、中国の恫喝外交に屈して国防の危機を招き、震災対応のミスで被害を大きくしてきた民主党政権に、「増税による不況の深刻化」という最後のメニューが加えられた形です。しかもご丁寧に、自民、公明が手伝って、国難の総仕上げにあたってしまいました。

このまま消費増税の関連法案が成立し、施行された場合、 野田内閣は、間違いなく後世に悪名を残すことになるでしょう。世界恐慌の只中で緊縮財政を強行して昭和大恐慌を引きこした戦前の浜口内閣と並び称せられる可能性が高い と言えます。

世界経済を牽引してきた米経済がふるわず、EUはユーロ危機で深刻な状況にあり、中国のバブルも崩壊しつつあります。そして日本は15年以上にわたるデフレ不況に苦しんでいる状況での大型増税です。正気の沙汰ではありません。増税の判断が正しかったのかどうか、次の選挙で国民の審判が下ることになります。