国際政治学者

佐久間 拓真

(ペンネーム)
国際政治の中でも特に米中関係、インド太平洋の安全保障、中国情勢を専門にし、この分野で講演や執筆活動、現地調査などを行う。

2026年北中米ワールドカップにおいて、世界を大いに沸かせたのがアフリカの島国である。人口わずか50万人余りの小国が見せた熱戦と旋風は、多くのスポーツファンを魅了し、感銘を与えた。しかし、世界がその華やかな活躍に目を奪われている影で、極めて危険な地政学的危機が静かに進行している。中国による経済的な浸食、すなわちチャイナリスクの足音が、この大西洋の要衝にまで確実に忍び寄っているのだ。

サッカー代表チームを支えた国立スタジアムも中国資金

カーボベルデは西アフリカ沖合に位置し、欧州、アフリカ、南北アメリカを結ぶシーレーンの中心に存在する。太平洋やインド洋で強引な海洋進出と覇権拡大を続ける中国にとって、大西洋への進出拠点となり得るこの絶海の島国は、何としても手中に収めたい格好のターゲットにほかならない。そして、その侵略の手口は実に巧妙であり、一見すると親切な経済支援やインフラ整備の顔をして近づいてくる。

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