2025年4月号記事

ここが変だよ! 日本の大学・学問

増税、LGBT判決、ウクライナ礼賛、マスコミ偏向、臓器移植──。
日本を傾かせる諸問題の根源には、唯物化した大学・学問がある。


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かつて大学では、宗教や哲学が「人の生きる道」を教えた

「世界中で『エリート層の劣化現象』が起きています

最近の名門大学の学生たちは、『真善美の価値規範を追求したい』とか『より善き生き方をして、深い教養と思考力を持つ人間になりたい』という願望を持って進学しているわけではありません。彼らのほとんどは、金や権力や社会的地位が欲しいから、名門大学に入るのです」

前出の伊藤貫氏は古典教育や教養が軽視された現代の大学について、こう嘆く。

かつて人々は、キリスト教や仏教、儒教といった宗教や、ギリシャ哲学で、「人間の生き方」を学び、人格を陶冶した。2千年以上の風雪に耐えた宗教や古典は、人類の智慧であり、普遍的な価値判断の基準にもなっていたのだ。

 
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