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ロシアのプーチン大統領は19日、イランの首都テヘランを訪問して、ライシ大統領やトルコのエルドアン大統領と個別会談し、3首脳会談も行いました。

2月にロシアが特別軍事作戦を始めて以降、プーチン氏が旧ソ連圏から出たのは初めてです。

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プーチン氏は、ライシ師の他、最高指導者ハメネイ師とも会談しました。露大統領府によると、プーチン氏はライシ師との会談で、貿易や安全保障分野での協力拡大に意欲を示し、ライシ師はプーチン氏の訪問を「両国関係の転換点」と歓迎したといいます。ハメネイ師は「北大西洋条約機構(NATO)は危険」として特別軍事作戦に踏み切ったロシアの立場に理解を示しました。

またプーチン氏は、NATO加盟国でありながらウクライナ問題で中立的な立場を取るトルコのエルドアン氏とも会談しました。シリア内戦にアサド政権側として介入するロシアとイランと利害が対立していますが、トルコはウクライナ情勢をめぐって対露制裁に加わっていないため、ロシアにとって重要な国になっています。

プーチン氏は、トルコがロシア軍の黒海封鎖によってウクライナ産穀物の輸出が滞っている問題を仲介していることに謝意を示し、停滞打開に向けて前向きに取り組む意向を示しました。

ロシア・イラン・トルコの3首脳会合も開催され、シリア内戦での緊張緩和について協議しましたが、実質的な進展はなかったと見られます。

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