《ニュース》

フェイスブックが、オーストラリア発信のニュースをプラットフォームから締め出すと発表し、世界各国から批判の声が上がっています。

《詳細》

本欄でも報じてきたように、豪政府は昨年12月、グーグルとフェイスブックを含む大手IT企業に対して、豪メディアのコンテンツを表示する際に、使用料を支払うよう義務付ける法案を議会に提出しました。

グーグルとフェイスブックをはじめとするIT大手が、国内メディアがつくったコンテンツにただ乗りする形で利益を得ている上に、圧倒的な市場独占力によって、特定のメディアを恣意的にインターネット上から排除することができるという状況を鑑み、民主主義にとって脅威になると懸念しての動きです。

同法案がまもなく成立すると見通される中、フェイスブックは17日、オーストラリアのユーザーとメディアに対して、フェイスブック上におけるニュースの表示および共有を制限すると発表。オーストラリアのユーザーはフェイスブック上でニュースを見ることができなくなり、世界中のユーザーに対しても、オーストラリアを発信元とするあらゆるニュースをフェイスブック上で閲覧できなくしました。

翌18日には、フェイスブック上で豪メディアの記事を閲覧できなくなり、さらにはオーストラリアの慈善団体や公共サービス、政府機関など、メディアとは関係のない公開ページのコンテンツまで削除されています(その後、一部復旧)。

一連の過激な措置は、オーストラリア外からも行政レベルの批判を巻き起こしています。

《どう見るか》