参院選「増税ありき」で選んで大丈夫? 減税で税収アップのアメリカ
2019.07.19
写真:Ned Snowman / Shutterstock.com
《本記事のポイント》
- 「減税すると税収が減る」という論は本当か
- 減税に踏み切ったアメリカは税収アップ。諸外国も減税路線に舵切り
- 減税で国民が自由に使えるお金が増えることこそ、最大の社会福祉
「減税すると税収が減るから、増税は仕方ない」
ついそう思いがちだが、減税によって税収が増え続けている国がある。アメリカだ。
米大手ウォール・ストリート・ジャーナル紙は5月、2019年度の税収が増えたと社説で報じた(5月12日付電子版)。米連邦議会予算事務局の4月予算審査によると、昨年10月から4月にかけた7カ月間の2019年度会計が昨年より2%増え、すでに2兆410億ドル(約240兆円)に達するという。
さらに、雇用主が支払う「給与税」収入に至っては、雇用と賃金が増えたことにより4.7%も増えたという。同紙は、「(防衛費の増加などにより)財政赤字が増えているが、さらに早い経済成長によって税収が増えているため、それほど恐れる必要はない」と論じる。
ウォール・ストリート・ジャーナルが指摘するように、税収が増えたのは経済成長によるもの。トランプ政権発足後、アメリカの経済成長率は平均で約3%を記録している。
大幅な減税と規制緩和に踏み切ったことで、企業が事業拡大や新規雇用、ボーナスの支給などに投資。給与や雇用が増えたことで消費が活発になり、ますます企業は儲かるという好循環が起きている。
つまり、減税によって国民が豊かになった結果、自然と政府に入る税収が増えたというわけだ。
2018年度会計についても、税収を主とする歳入は減税が実施される2017会計年度よりも923億ドル増えた( トランプ減税で税収は増えた 新聞の「財政赤字の主因は減税」は嘘 )。
法人税を10%以上も引き下げ、所得税も下げたにもかかわらず、アメリカの税収は上がり続けている。
世界が減税に向かう中、日本は……
実は今、アメリカのみならず世界各国が減税路線に切り替えつつある。
例えばフランスは18年9月、3.2兆円相当(248億ユーロ)の減税案を発表。法人税や住民税などを下げるとともに、公務員を12万人削減するとした。オーストリアも今年5月、2023年までに年間8000億円相当(65億ユーロ)の減税を行う方針を決めた。その他、イギリスやオーストラリアなども、減税に舵を切っている。
安倍首相は「社会保障のための増税」を主張しているが、諸外国はむしろ、「減税こそ最大の福祉だ」と考え、減税によって国民が自由に使えるお金を増やそうとしている。
参院選の投開票を3日後に控えるが、この事実を考慮した上で各党を比較すべきだ。
10年間、ぶれずに減税を訴え続けた政党
幸福実現党は立党から10年間、一貫して減税の重要さを訴え続けてきた。国民が自由に起業家精神を発揮してこそ、一人ひとりの暮らしが豊かになり、国民全体の幸福度も増すと考えるからだ。
同党は今回の参院選において、比例代表3人に加え9つの選挙区、合計12人を候補者として擁立している。
各党が得票のためのポピュリズムに走る中、信念をぶらさず正論を言い続ける政党が、日本には必要だ。
(片岡眞有子)
【関連サイト】
幸福実現党 公式サイト
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