2015年3月号記事

「永遠の0」も描かなかった真実

日本軍は世界一人道的だった


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Part2 捕虜虐待

「日本軍の残虐さ」をテーマにした映画が全米で公開され、話題を呼んでいます。真相はどうだったのでしょうか。

ウソ 日本軍は捕虜を組織的に虐待した

真実 捕虜を日本兵と平等に扱った

中国・上海虹口の支那兵俘虜収容所では、休憩時間に麻雀に興じる自由が与えられていた。(画像は『満州事変と支那事変』より)。

昨年末、日本軍による米兵捕虜への虐待を描いた、ハリウッド女優アンジェリーナ・ジョリー氏の監督作、映画「アンブロークン」が全米で公開され、公開当日の興行収入ナンバーワンを記録しました。同名の原作の小説も累計400万部と大ヒットしています。その内容は、日本国内の捕虜収容所に収容された元米兵のルイス・ザンペリーニ氏の体験を基にしたものです。

原作の小説には、日本軍が捕虜にろくに食事を与えず、理由もなく暴力を加えたと描かれ、日本兵が捕虜の肉を「人肉食の習慣により生きたまま食べた」という記述まであります。日本に人肉食の習慣はありません。これら「日本軍の捕虜虐待」の多くは南京大虐殺や従軍慰安婦と同じように、「つくり話」だと言えるでしょう。

というのも、終戦直後の混乱期に、戦地となったアジア各地の約50の都市で、日本兵が戦勝国に「BC級戦犯」として裁かれ、起訴された9千件のうち、約4割が捕虜の扱いに関するもので、全体で1千人が死刑になりました。

しかし、その多くは裁判と呼べるものではありませんでした。裁判は非公開で、現地語で行われ、判決文が日本語に訳されて初めて日本兵が裁判の内容を理解したケースがあり、捕虜が食糧を盗んだ際に行われた「ビンタ」も日本軍では日常的な指導でしたが、虐待とされました。たった15分で終わった裁判もあったほどです。

インドネシアでは、遊佐早雄憲兵が、地元の警察署長スロジョ氏を拷問して殺害した容疑で逮捕されました。しかし、遊佐氏を拘留したのは、死んだはずのスロジョ氏でした。にもかかわらず、遊佐氏は裁判で、懲役15年を言い渡されました。

BC級戦犯裁判の多くは、極めてずさんなもので、戦勝国による日本を断罪するための「復讐裁判」だったことが分かります

次ページからのポイント

日本軍は捕虜を虐待したのか

戦犯について

驚きの捕虜への待遇