2014年8月号記事
The Liberty Opinion 2
急ぐべきはSTAP細胞の存在の証明
STAP細胞をめぐる問題で、混乱が続いている。
小保方晴子氏は6月上旬、主要論文の撤回に同意した。 だがこれは、理化学研究所(理研)が進める 検証実験に参加するためであり、小保方氏は代理人に「本意ではなく、仕方がなかった」と話している。
さらに同月16日には、論文共著者の若山照彦・山梨大教授が会見を開き、「STAP細胞があることを示す証拠はなかった」と発表。同細胞の作製に使われたマウスが、若山氏の研究室が提供したものではなかったことなどを指摘した。
これに合わせ、理研も、小保方氏が使っていた冷凍庫から「ES」というラベルが貼られた容器が見つかり、容器の中の細胞とSTAP幹細胞(注)の特徴が一致したと発表。 マスコミも含め、STAP細胞はES細胞だった可能性が高いという空気ができつつある。
(注)STAP細胞を特殊な培地で培養してできる幹細胞で、 自らと同じ細胞に分裂できる。