2011年12月号記事

2012年世界はこうなる

オバマ氏は米国を福祉国家に変え、結果的に「世界の警察官」役から降りさせようとしている。これは過去世のアステカ最後の王モンテスマの呪いなのか?

2012年、「オバマの呪い」を吹き飛ばせ

2012年は国際政治も宇宙スケールでも激変の年となる。何と言っても、世界の超大国の米国が引き起こす変化が最も大きい。トップのオバマ大統領が深層心理で何を目指しているかがカギだ。

その深層心理にあたる守護霊(過去世)が大川隆法総裁のリーディングで明らかになっている(『2012年人類に終末は来るのか?』参照)。16世紀のアステカ帝国最後の王、モンテスマ。彼がオバマ氏の心の奥に存在し、大きな方向性を与えている。

アステカ最後の王がオバマ氏の過去世

モンテスマは、侵略してきたスペイン軍コルテスに殺され、アステカ帝国を滅ぼされてしまった悲劇の王だ。アステカでは「1519年に白い神ケツァルコアトルが復活する」という言い伝えがあった。モンテスマはこの年にやって来たコルテスらをそれと勘違いし、「あなたに服従し、主と仰ぐ」と表明してしまった。

幽閉されたモンテスマはアステカ人の暴動を鎮めるよう命令された際、投石が頭を直撃し、最期を遂げた。

この非業の死は、今のメキシコ人に西洋人の侵略の歴史として深く記憶されており、特に欧米人がメキシコで下痢を起こすと、「モンテスマの呪いだ」と言うそうだ。

「世界の終わりの引き金を引きます」

『2012年人類に終末は来るのか?』に収録されているモンテスマの霊言で、彼はこう語っている。

「白人は、数百年にわたって、人種差別と優越感の下に、さまざまな悪業を積み重ねてきた」「2012年、(中略)『世界の終わり』の引き金を引きます」「来年、白人の優位が終わります」

モンテスマ以外のオバマ氏の過去世には、「白人に滅ぼされたインディアンの酋長」というのもある(本誌2009年2月号「オバマ、悲劇の転生」)。

オバマ氏には、シカゴの貧民街で活動していた20代から信仰上の導きを受けた黒人牧師がいる。その説法は「米国に呪いあれ」と叫ぶ過激なもので、オバマ氏は初めて聞いたとき涙が止まらなかったという。

オバマ氏は米国を福祉国家に変えた

モンテスマの言う「引き金」とは何か。

財政危機の米国は、今のままなら今後10年間で毎年1千億ドル(7~8兆円)の国防費が削減される。「海外駐留米軍が確実に縮小される」(米国防副長官)レベルで、軍事力を最後の担保とするドルの価値が大きく揺らぐ。

なぜ巨額の国防費カットが必要かというと、社会保障の肥大化のためだ。ベビーブーマーが引退期を迎えたことに加え、10年間で約72兆円を投じる医療保険改革など、オバマ氏が低所得者向けの支出を次々と増やしている。

オバマ政権はこの3年弱で、米国を自助努力を基本とする国から、社会福祉重視の国に転換させたと言っていいだろう。

その結果が「世界の警察官」としての役割の後退。この流れがオバマ氏によってつくられているという意味では、すでに「引き金」は引かれている。

人類の希望は日本にある

社会保障の肥大化による財政赤字という点では、日本も同じように見える。財務省や野田佳彦首相は「米国やギリシャよりひどい」とあおって、消費税増税へと突き進んでいる。

しかし日本と根本的に違うのは、米国やギリシャの社会保障は外国から借金しないと成り立たないということ。そのおかげでギリシャの年金は現役時代の95%分ももらえる。

日本の場合、「ドラ息子(政府)が父親(国民)からお金を借りている」状態で“家庭内”の問題にすぎない。米国やギリシャのような本物の財政危機とは種類が異なる。

「モンテスマ(オバマ)の呪い」が世界の白人支配に対する復讐であるならば、日本が自らその渦の中に身を投じる必要はない。

むしろ、米国の退潮を押しとどめつつ、次の時代をつくる力が日本にこそある。「2012年12月に人類の歴史が終わる」というマヤの予言を吹き飛ばし、来年は「世界の終末などない」「人類の希望は日本にある」ことを明らかにする年にしたいものだ。 (綾織次郎)