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イギリス下院外交委員会がこのほど発表したインド太平洋に関する報告書で、アメリカ、イギリス、オーストラリアによる安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」に、日本と韓国の加盟を認めるべきだと、イギリス政府に提言しました。

《詳細》

AUKUS(オーカス)とは、米英豪の3カ国の頭文字をとって名付けられた軍事パートナーシップです。この枠組みにおいて、米英がオーストラリアの原子力潜水艦の取得を支援し、サイバーや量子コンピューター、人工知能(AI)などの先端技術でも3カ国が協力します。

イギリス下院の報告書は、増大する中国の脅威を念頭に、「AUKUSはオーストラリアへの原子力潜水艦供給計画がすべてではない」「(技術分野協力が)日本・韓国のようなパートナーに拡張すれば、イギリスに安保・技術的利益だけでなく、経済的利益を提供するだろう」などと指摘し、防衛技術協力プロジェクトに日韓を参加させるべきと提言しました。

イギリスでは、AUKUSを北大西洋条約機構(NATO)のような組織に発展させるべきであるという声も上がっています。

8月には同じく、中国の脅威を視野に入れた日米韓首脳会談が米キャンプデービッドで開かれ、「今後、韓米日協力は、AUKUSやQUAD(日米豪印戦略対話)などと共に領域内外の平和と繁栄を増進させるための強力な協力体として機能することを期待する」(韓国のキム・テヒョ国家安保室第1次長)というように、多国間の連携が強化される動きが強まっています。

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