2022年3月号記事

ニッポンの無駄!

『減量の経済学』とは何か


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ムダ4

要らない大臣・要らない役所

信じがたいほど巨額な財政赤字が積み上がる中で、要らない省庁、要らない大臣ポストが毎年増え続けている。

今政府は1200兆円という巨大な赤字を抱えている。本来なら"株主"である国民に債務の返済計画を示さなければいけないが、そんな素振りもない。

歴史の中では"国家の倒産"は何度も起き、地方レベルなら現代アメリカでも起きているにもかかわらずである。

民間企業であれば、大赤字を出している時に新しい重役や部門を新設するのはあり得ない。むしろ減らさなければいけないのに、その当たり前のことが政府はできず、大臣ポストや省庁を増やし続けている。

しかし──、

大赤字の中、「経済産業大臣」がありながら「経済再生担当大臣」が本当に要るのか?

復興大臣」を置かなければ東北復興の仕事が進まないほど、首相や官邸は無能なのか?

厚生労働大臣」がいるのに「ワクチン担当大臣」を追加したことで、政府は失笑を買った。能力に不満があるなら首をすげかえるのが、民間企業の常識だ。

すでに「文部科学省」と「厚生労働省」がありながら、機能が重複する「こども家庭庁」を新設するのも税金の無駄遣いである。両省の機能を統合するというが、それは首相・官邸のイニシアチブがあれば済むことで、それなしに役所を新設したところで何の役にも立たないだろう。


デジタル庁、会計検査院も廃止した方がいい

2021年9月には「デジタル庁」が発足した。約600人の職員のうち3分の1の200人程が民間企業の出身で、その大半が兼務のため、事実上、国の情報が筒抜けになることが今から予想されている。現状の日本では「外国のスパイによる国家情報の取り放題」状態をつくり出すことになるわけで、ここまでいくと"無駄"を通り越して"有害"な存在となる。

そもそもここまで政府債務が膨らむのだったら、税金の使い道をチェックする「会計検査院」は不要である。全く仕事をしていなかったことを意味する。

億単位の「アベノマスクの無駄」を指摘する程度の仕事しかできず、何兆円、何十兆円の無駄に対しては全く判断不能になっている。1200兆円超の赤字を考えたら、この程度の仕事能力の組織は要らない。


国有地の処分は当たり前

一方、マスコミと野党には、「モリカケ」問題をもり返して、国有財産の処分をストップさせている問題がある。次のページに登場するサム田渕氏も「予算均衡(歳入と歳出が等しい予算)の回復のためには、保有資産を取り崩し、国有財産を処分するのは当たり前です。確かにあのやり方(*)では国民は納得しませんが、資産の価値をきちんと確認して売却すれば国民も怒らなかったはずです」と指摘する。

巨額の政府債務がある中では、無駄な大臣、無駄な役所は減らし、無駄な仕事をやめていかなければならない。今、政府こそ一番の「減量」が必要である。

(*)学校法人「森友学園」に対し、ごみの撤去費用などとして、鑑定価格より大幅に値引きされた国有地の売却取引。

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デジタル庁では国の情報が取られ放題に。

 

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INTERVIEW 税金を無駄遣いした政治家は再選が困難 / サム田渕氏

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