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菅前政権下の2021年3月から複数回にわたり、海上自衛隊の護衛艦が、中国が領有権を主張する南シナ海の人工島や岩礁の近海を航行し、中国をけん制していたと、11日付読売新聞が報じています。

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海自艦が航行したのは、昨年3月と8月の計2回。いずれも、中国が主張する「領海」の外側で、接続水域に当たる海岸から12~24カイリ(約22~44キロメートル)内でした。他国軍との訓練の行き帰りなどの際に実施され、当時の菅首相にも報告されていました。

「航行の自由作戦」とは、海洋に関する国際法に違反する国に対し、米軍が艦艇や軍機などを派遣して、違反する国の主張を黙認しないことを明示する活動です。米国防総省がこれを行い、国務省が外交的に抗議するという役割分担がなされています。

日本は、アメリカによる航行の自由作戦の実施を支持してきましたが、中国からの反発などを懸念して、参加を控えてきました。読売新聞は、今回の南シナ海航行について、日本版『航行の自由作戦』とも言える活動だと伝えています。

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