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新型コロナウィルスの起源をめぐり、中国人研究者が「武漢研究所流出説」をWHO(世界保健機関)の現地調査報告書に入れないよう圧迫したことを、WHO調査団リーダーが暴露しました。

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WHO調査団のリーダーであるピーター・ベン・エンバレク博士は、このほどデンマークで放映されたドキュメンタリー番組で、コロナに関するWHO共同報告書作成の背景を明らかにしました。

WHOは3月に中国で4週間にわたる調査を終えた後、「コロナが中国の実験室から流出した可能性は極めて低い」と共同報告書を通じて発表しました。それについてエンバレク博士は「最初、中国側は報告書に研究室について一切入れたがらなかったが、我々はウィルスの起源に関する問題の一部であるため、報告書に含めるべきだと主張した」と述べています。

長い議論の末、中国人研究者たちは報告書の中で「研究所流出説」について論じてもよい代わりに、その仮説と関連した追加調査を進めないよう要求したといいます。

その上で、エンバレク博士は「WHOの報告書で『可能性が極めて低い』という結論は『可能性がない』という意味ではない。武漢疾病管理予防センターで運営する実験室と関連してより多くの情報を探さなければならない」と強調。研究所流出説の蓋然性はあると説明しました。

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