選挙戦最終日の7月20日、東京・JR有楽町駅前で最後の訴えを行う幸福党の釈量子党首。

2019年9月号記事

ニュースのミカタ

特別版

参院選、自公の「現状維持」を選択

高まる幸福実現党への期待

参院選の投開票が7月21日に行われ、自公政権は改選過半数の63を上回る71議席を獲得しました。

ただし、焦点となった憲法改正の発議に必要な3分の2を超えられませんでした。一方の幸福実現党は、選挙区・比例代表で計12人の候補者を擁立するも、初の議席を確保できませんでした。

安倍晋三首相は、「参院選の最大の争点は安定した政治のもとで改革を進めるか、あの混迷の時代(旧民主党政権)に逆戻りするのか」と主張。安定という名の現状維持が信任を得た形です。

確かに、政権の長期化が政治の安定につながるようにも見えます。しかし、数カ月も経たないうちに、国内外の諸問題にぶつかり、政権基盤が不安定化することが危惧されます(下図)。

画像:Gwoeii / Shutterstock.com

今後危惧される安倍政権の不安材料

  • 内需: 消費増税で、不況をつくる
  • 外需: 米中貿易戦争で、輸出は失速
  • 外交: 米中の二枚舌外交が通用せず
  • 国防: 日米安保の見直し、核の持ち込みなどの圧力で、自公政権が内部分裂
  • 改憲: 上記の政策の行き詰まりで、困難に