写真:つのだよしお/アフロ

2019年4月号記事

ニュースのミカタ 2

政治

不正統計で大炎上

"発覚"したのは消費増税の後遺症

賃金統計の「不正」の次は、「低迷」に目を向けるべきです。

国会を騒がせている不正統計問題。槍玉に挙がっているのが、厚生労働省がつくっている「毎月勤労統計」です。これは、日本中の企業を調査し、人々の賃金水準などを知るもの。「政府の経済政策が上手くいっているかどうか」を測る統計です。

発覚した二つの不正

飛行機でいう「高度メーター」に当たる重要な指標ですが、ここに二つの不正がありました。

一つ目は、「調査方法の嘘」によって、「賃金額がずっと"底下げ"されてきた」ことです。

厚労省は、本来定められた方法とは異なる方法で調査していました。その結果、2004年から人々の賃金が本来より少なく算出され続けてきたのです。

雇用保険などは、平均的な賃金水準に基づいて支給されます。今まで少なく支払われてきた関係者を中心に、怒りの声があがっています。