2018年5月号記事
Interview
地域を発展させる「秘策」
香川県
全国で活動する幸福実現党の代表者に、地域発展の提言・取り組みについて聞いた。
交通手段と働く場を生み
老後も社会に貢献できる町に
幸福実現党
三木地区代表
森川 光明
(もりかわ・みつあき)1958年、香川県三木町生まれ。高松工芸高校卒業後、建築の現場監督やウィンドサーフィンショップ経営など、多様な職種を経験。5人の子供の父でもある。
私が生まれ育った香川県三木町は緑豊かで、人も温かく、素晴らしい町です。さらに魅力的な町にするため、いくつか解決したい課題があります。
規制緩和で安価な交通手段を
一つ目は、規制緩和による交通手段の確保です。地方ではよくあることですが、交通インフラが不十分なため、三木町では車がなければ生活できません。
自分の行きたい場所にいつでも自由に行くことができる。それは、高齢者が生きがいを持って元気に暮らしていくために、とても大切なことです。
バスも走ってはいますが、バス停までが遠く、本数も少ないため、使いづらいのが現状。タクシーは料金が高く、台数にも限りがあります。
そこで、規制緩和によって安価な交通手段を確保したいと考えています。日本ではタクシー会社以外の一般人が報酬を受け取って運転手になることが禁じられ、価格も地域ごとに一律に設定されています。
しかし、一部地域では、自家用車があり運転できる個人と利用者をつなぐサービスを行っています。規制を緩和してそうしたサービスを導入できれば、安い料金で自由に動きまわれる可能性が高まります。
社会に貢献できる場をつくる
交通インフラと同時に必要なのが、高齢者が社会に貢献できる場をつくることです。
定年退職して行くところがないと、ちょっとした不調でも病院に通ってしまいがちです。病院以外にも「今日行くところ」をつくることで、心身ともに元気になります。
さらに、その場所で何らかの活動をして、誰かの役に立てるということが重要です。
例えば、農協の一角に農家の直売所が設置されていますが、これをもっと大規模なものにし、産地の農産物を使った食事処を併設する。そこで、高齢者が短い時間でシフトを組んで働くということも考えられます。
「働いて人の役に立つ」という喜びは、何物にも代え難いものです。そうした商業施設を建てることで、たとえ週に数日でも、高齢者に社会貢献できる喜びを感じてもらいたいです。
東かがわの未来を経済と教育で切り拓く
幸福実現党
東かがわ地区代表
宮脇 美智子
(みやわき・みちこ) 1961年、香川県高松市生まれ。高松第一高等学校、大阪芸術大学を卒業後、ヤマハ音楽教室での勤務を経て、自宅でピアノ教室を開校。
高松市から東かがわ市に、結婚を機に移り住んで30年が経ちます。南は阿讃山脈、北は瀬戸内海に面している東かがわでは、ちりめんじゃこや海苔、パセリやいちごなどさまざまな海産物・農産物がつくられています。実は、全国9割のシェアを誇る、手袋の産地でもあります。
地元経済を元気に
魅力的な東かがわですが、現在人口が減り続けており、2040年には20~30代の女性が半分以下に減ると予測されています。
一人暮らしの高齢者も多く、孤独や死への恐怖を抱える方もいらっしゃいます。そうした方お一人おひとりと触れあい、不安を取り除いていければと思っています。
それに加えて、街に活気を取り戻し、地域の絆を強めることで、高齢者が人生の最後まで希望を感じられる街にしていきたい。
街が活気づくには、経済活動の活性化が大切です。地元の経済が活発になれば、商店街を元気にすることができます。
例えば、東かがわでは農水産業が盛んですが、後継者不足に悩んでいる方も多いです。そこで、県内の異業種同士が交流できる場を設けるなど、六次産業化を目指します。高付加価値の加工品を売り出すことで、農水産業が「稼げる」職業になれば、後継者となる若者の移住も望めます。
人材を育てる偉人教育
街を活性化するとともに、未来の人材を育てる教育にも力を入れたいと思っています。
音楽教室で35年以上ピアノを教えてきましたが、子供たちに秘められた可能性は無限です。その可能性を最大限に引き出すため、「偉人教育」を導入したいと考えています。
私たちが便利な社会に生きているのは、先人による努力のお陰です。
東かがわでも、偉人が活躍してきました。世界で初めてハマチの養殖に成功したのは、東かがわの漁業経営者です。私財を投じ、養殖の事業化に成功しました。和菓子によく使われる「和三盆」が発明されたのも、ここ東かがわです。砂糖のほとんどを輸入していた当時、多くの人が苦労を重ねて開発しました。
こうした偉人の生涯を学ぶことで、自らもまた、世のため人のために頑張ろうと思う人材を育てる。経済活性化と人材教育で、東かがわを多くの人でにぎわう街にしたいです。