政府が指定した特定秘密をチェックする衆参両院の情報監視審査会が30日、初めて報告書を提出した。

朝日新聞は1面で、審査会は政府から十分な説明を受けられず、監視機能を果たせていないと報じた(31日付)。

特定秘密保護法は2013年12月に成立した。この法律の目的は、政府が日本の安全保障に関する情報のうち、秘密にすべきものを指定し、その漏えいを防ぐことだ。

今回、審査会は、2014年12月に行政機関が指定した382件の特定秘密が適正かどうかをチェックした。だが、政府側は曖昧に答えたり、説明を拒んだという。審査会は、特定秘密の提出を要求することはできるが、強制力はない。

朝日新聞などは、「何が秘密かは『監視役』にも教えない」と批判している。

国防体制の確立が最優先

だが、特定秘密保護法が成立した以上、秘密にするのは当然だろう。「こんな秘密がある」と明かせばそれは「秘密」ではなくなる。そもそも秘密を外からチェックすること自体、法律の趣旨に反する。

「なぜ特定秘密保護法が必要なのか」という原点に立ち返るべきだ。

北朝鮮や中国などの軍事拡張が進む中、日本の安全保障体制を整えることが急務だ。もちろん、国民を説得し、憲法も改正することが望ましい。だが、マスコミからの批判も強く、国民の理解を得るには時間がかかりすぎる。

そのため政府は、特定秘密保護法の下、国防体制を整えるための準備を進めているのだろう。それをしなければ、多くの日本人の命が失われるかもしれないからだ。

大川隆法・幸福の科学総裁は、2013年11月末、刑法学の大家である藤木英雄・元東大法学部教授の霊を呼び出し、特定秘密保護法についての意見を聴いていた。藤木元教授の霊は、次のように語った。

「これは、『応戦準備』をしているわけですよ。(中略)今回の秘密保護法のなかには、『核の持ち込み』もあると思いますよ。(中略)だけど、『悪い方向でやろうとしているわけでない』と、私は思います。(中略)

『特定秘密保護法なんて軟弱な法律つくってないで、「国家防衛法」をパシッとつくれ!』と、強気で言ってもいいんじゃないですか。日本の国を売ったり、国民を皆殺しにさせたりするほうに加担する人たちは許しがたいですから。抑止しなきゃいけない」

孫子は「戦わずして勝つ」ことを最善だと説いた。政府には、戦争を未然に防いだり、例え起きたとしても最小限の被害で押さえるための戦略を練る責任がある。

(山本泉)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『「特定秘密保護法」をどう考えるべきか』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1072

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