「コロナ対策の顔」ファウチ氏の「公の場の発言と矛盾する日記公開」「公聴会で100回以上の黙秘権行使」が物議 ─ トランプ政権の最終的な狙いは「中国の責任追及」にある

2026.07.30

《ニュース》

アメリカで新型コロナウィルス対策を主導した、国立アレルギー感染研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ元所長が29日、コロナをめぐる公聴会に出席しました。しかし、共和党議員からの質問に100回以上も黙秘権を行使したことが、物議を醸しています。

《詳細》

ファウチ氏は第1次トランプ政権からバイデン政権の間、ワクチン接種や外出規制などのコロナ対策を推進していました。一方で、「コロナの中国武漢研究所流出説の隠蔽」や「中国の機能獲得研究(ウィルスの毒性や感染力を高める研究)への関与」などの疑惑がもたれており、共和党を中心にその責任が追及されています。

そうした中ファウチ氏は、米上院国土安全保障・政府活動委員会が開催した公聴会に出席。ランド・ポール委員長ら共和党議員の質問に対し、「111回」にわたり黙秘権を行使し、3時間に及んだ公聴会で「質問への回答を差し控える」との文言を繰り返しました。今日の天気やネクタイの色についての質問にすら回答を拒否しました。

黙秘権の行使は一般に、全ての国民に憲法で保障されている権利ですが、ファウチ氏はバイデン前政権から「恩赦」を受けている異例の立場にあり、「憲法の規定や過去の判例から、恩赦を受けた人間に黙秘権は適用されない」との指摘も強くあります。そのため、ポール委員長はファウチ氏を「議会侮辱罪」で告発する意向を表明。フロリダ州司法長官も公聴会後、同氏に対する調査を開始すると発表しています。

とりわけ今回の黙秘に批判が殺到しているのは、ポール委員長が27日に公開した「ファウチ氏の日記」についての説明を拒否したためです。

ポール委員長は公聴会に先立ち、「ファウチ氏がコロナ禍につけていた1000ページ以上に及ぶ日記」を公開(国が支給したパソコンで作成・保管されていた)。その内容が、ファウチ氏が公の場での発言と著しく矛盾していたため、大きな物議を醸しました。

例えば、ファウチ氏は公の場では、コロナの起源について「武漢研究所からの流出説」を一貫して否定していました。しかし日記によると、「発生当時、調査のために集めた12人の専門家のうち、『自然発生説』を唱えたのは2人だけで、残りの10人は『研究所からの漏洩を否定できない』と結論付けていた」といいます。その理由の一つに、武漢の著名な科学者である石正麗氏(通称「コウモリ女」)が、機能獲得研究に携わっていたことが挙げられています。

さらにファウチ氏は公の場で、自然発生論者が根拠とする「武漢の生鮮市場で発生した」という説を訴えていましたが、実際にはその説に懐疑的だったといいます。

その他、「コロナの致死率を、10倍に誇張して発表していた」「地方・州レベルで学校を閉鎖したことについて、その関与を否定していたが、実際にはニューヨーク市長やカリフォルニア州知事などに閉鎖を働きかけていた」など、いくつもの矛盾が明らかになっています。

このように、コロナを巡るさまざまな疑惑が高まっている中で、ファウチ氏が黙秘を貫いた理由については、「同氏はもはや嘘を突き通すことはできないと分かっているが、議会に嘘をつけば最高5年の懲役になるのに比べ、議会侮辱罪ならわずか1年の懲役で済むため、そちらを選んだのではないか」などと指摘されています。

トランプ米大統領は公聴会が開催された日に、自身のSNSに「私は最初から、ウィルスは中国の武漢研究所から来たと言っていた。ファウチ氏は強く反対し、常に中国を守ろうとしていた」と投稿しています。

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タグ: アンソニー・ファウチ  中国  日記  武漢研究所  コロナ  公聴会  恩赦  ワクチン  黙秘権 

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