その手があったか! 米政府が始めた民間手法を取り入れ、官僚主義を打破する「国防総省改革」 ─ 予算超過や納期の遅れとの決別

2026.05.09

《ニュース》

コストがかさみ、生産納期が守られないのに、企業の経営陣は儲かる。米国防総省の内外にはびこる官僚主義を打破すべく、米政府は同省では考えられなかった「民間のアプローチ」を取り入れ、改革に着手し始めました。

《詳細》

米政府は現在、2027会計年度の予算として、GDP(国内総生産)比5%に相当する1.5兆ドル(約234兆円)を連邦議会に要求し、承認を得られるよう奔走しています。国防総省ナンバー2であるファインバーグ副長官は、予算の肥大化と深刻な納期の遅れが常態化している同省に巨費を投じるに当たり、契約する民間の軍事企業に「アメとムチの戦略」を用いれば、官僚主義を打破できると意気込んでいると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルがこのほど報じています。

その手法についてヘグセス国防長官が最近公開した動画によると、これまで国防総省は税金で兵器をつくる工場を建設し、その完成品を税金で買い取ってきました(税金の二重支出が発生)。しかし、契約する企業の納期の遅れや予算超過などが繰り返される一方、経営陣は多額の報酬を受け取り、裕福になっています。

そうした長年の慣行に対し、ヘグセス氏は防衛産業の刷新を目指して、調達システムを見直すと訴えていす。まず企業が「自社で」生産ラインを負担し整える代わりに、同省が長期的かつ安定的な発注を行います。それにより、価格を据え置き、大量かつ迅速に兵器を生産できるようにします。企業がこの方針に従わない場合、国防総省は別の企業を見つければよいといい、この取引を成立させるために民間部門から有能な人材を集めた模様です。そのエリートチームを「ディールチーム6」と呼び、民間のアプローチを取り入れることで、国防総省を立て直します。

アメリカは、ヨーロッパなどの同盟国に防衛費増を求める一方で、自らの防衛費を引き上げて範を示します。さらに同盟国から多くの不満が上がっていた武器の調達プロセスも改革し、米国民の税金も効率的に使う方針です。

ファインバーグ氏は、中国がレアアースの輸出を制限した際、アメリカで唯一、商業用レアアース鉱山を所有するMPマテリアルズ社の幹部を交えた会合を緊急で行い、米政府が同社の株式を15%取得し、その生産を支援する取引を成立させるなどしています。

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タグ: 安全保障  官僚  防衛産業  国防総省  税金  改革  コスト  兵器 

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