これは対岸の火事ではない!

さらばカリフォルニア?

富裕税でカリフォルニアは沈没か

カリフォルニア州から富裕層の脱出が止まらない。
今、一大論争となっている「富裕層」の問題に迫った。

11月4日の米中間選挙では、上下両院議員の改選のほかに重要な争点が争われる。日本の国内総生産(GDP)を少し上回る経済規模のカリフォルニア州の命運がかかった、億万長者税(以下、富裕税)の導入の是非をめぐって住民投票が行われるのだ


起業家への懲罰的課税

富裕税は民主党系の青い州で拡大の兆しを見せている(*1)。同州の動きもその一環だ。今回、提案されている富裕税は、純資産が10億ドル(1593億円)以上の億万長者に対し、全資産の5%の1回限りの税金を課すもの。対象となるのは、2026年1月1日時点でカリフォルニア州に居住していたすべての人である。カリフォルニア州には、全米の億万長者の5分の1に当たる255人が住んでおり、彼らがこの懲罰的税金の標的となる。

大手ビジネスソフトウェア企業オラクル・コーポレーションの共同設立者ラリー・エリソン氏、グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリン氏とラリー・ペイジ氏、メタの会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏の4人の個人負担額は合計で500億ドル(1人あたり125億ドルを徴収)に達し、収奪される予定の総額1000億ドル(約15.9兆円)の約半分を占める可能性がある。

課税対象となる資産は、従来は資産税は除外されていた上場株式、非公開企業の株式、債券、知的財産、美術品などが含まれる(*2)。

提唱者は、医療従事者労働組合だ。彼らは、トランプ氏が昨年7月4日に成立させた「一つの大きく美しい法」によって、低所得者が医療費の補助を受けるには就労が義務付けられ、連邦政府の予算がカットされたことを不服とする。その削減された不足分を補うものとして、富裕層に課税し、見込まれる1000億ドルを医療プログラムに充てるという目論見である。

(*1)ニューヨーク市ではマムダニ市長が年収100万ドル以上の市民に2%の追加課税を提案、マサチューセッツ州では2022年に年収100万ドル超の住民に対して4%の追加税を課す制度が可決されている。
(*2)不動産は固定資産税の対象となっているため、課税対象外となる。

 

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