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トランプ前米大統領が23日夜、「民主党の牙城」であるニューヨーク市ブロンクス区サウスブロンクス地区で初めて選挙集会を行い、大成功をおさめました。

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ニューヨークで行われている不倫口止め料絡みの公判が休みだった同日、トランプ氏はサウスブロンクスのクロトーナ公園で集会を行い、同地域の人口の8割以上を占めるヒスパニック系と黒人の有権者の支持獲得に努めました。

同公園の収容人数は最大3500人ですが、トランプ陣営の発表によると、2万5千人という予想をはるかに上回るトランプ支持者が集まりました。

約1時間半の演説の中で、トランプ氏はニューヨーク市内の犯罪問題、不法移民の国外追放計画、経済問題など、数々の論点について語りました。トランプ氏は、バイデン大統領が引き起こしたニューヨークへの移民流入問題における「最大の悪影響」は、「職を失い、住居を失い、失えるものをすべて失っている黒人やヒスパニック系の人々に対するものです」と指摘。群衆は「(国境の)壁を建設せよ」と連呼して応じました。

またトランプ氏は「私は今夜、ニューヨーク市を立て直すつもりだと宣言するためにここにいます。しかも非常に迅速に立て直すつもりです」「支援したいなら、投票してください。私たちはこれまで誰も見たことのないレベルで支持を得ています。あなたが(民主党が強い)青い都市に住んでいるからと言って、それが重要でないと決めつけないでください。あなたは青い都市に住んでいますが、その都市は急速に(共和党の強い)赤に変わっています」と訴えました。

トランプ氏は演説を終える際、同日の朝に目を覚ました時、ブロンクスでどのように迎え入れられるのか不安だったと明かしました。「『敵対的になるのか、それとも友好的になるのだろうか』と思いました。実際は友好的以上のものでした。それは愛の集会でした」と述べています。

代表的な米リベラルメディアのCNNも、現地で集会を取材していた記者が、アンカー(司会者)に対し、「ここが全米で最も民主党支持が強い郡の一つであることを考えると、民主党が望むよりも間違いなく多い群衆です」と驚きをもって伝えています。「ここにいる人々の多くは、(遠くからトランプ氏を見にやってきている人でなく)実際にブロンクスの人々です」と指摘。中にはトランプ氏に「出て行け」と言っている人もいた一方で、2020年にバイデン氏を支持したものの、今は特に経済状況がとても悪く、トランプ氏への投票を考えている人も多くいたと述べていました。

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