《ニュース》

世界的なコロナ・パンデミック勃発から3年以上が経つ中、新型コロナウィルスの起源をめぐる議論が新たな展開を見せています。

武漢研究所人工説を裏付ける新たな情報がこのほど、報じられました。

《詳細》

日本の大手メディアはほとんど報じませんが、本誌4月号「コロナはあと2年は続く 主流になった武漢研究所人工説」でも報じたように、中国・武漢にあるウィルス研究所でコロナが人工的につくられ流出したという説が、ますます説得力を強めています。

英大手紙サンデー・タイムズ(タイムズ紙の日曜版)は今月11日、「武漢研究所では、コロナが大流行する数週間前に何が行われていたのか?」と題した独自調査記事を掲載しました。

極秘扱いされてきた通信傍受歴や内部メモ、米国務省の調査員などへの取材に基づき、武漢研究所で極めて致死性の高いウィルスが人工的な改変によってつくられていた経緯を詳細に報じています。

同紙によれば、武漢研究所は2016年から中国人民解放軍の資金提供による秘密裏の研究を始めていたとのこと。そして19年時点で、コロナに近いウィルスに感染力を高める「フーリン切断部位」を挿入して、実験動物への感染を重ねる中で、最も有害な株を選び病原体の致死性を上げる「シリアルパッセージ(連続継代)」の実験を行っていたといいます。

また、パンデミックの開始時期とほぼ重なるとされる19年11月の第二週目に、武漢研究所のバイオセーフティ・レベル3の研究室で、3人の研究者がコロナに似た症状で倒れていたという通信傍受の記録にも言及。詳細な調査報道により、武漢研究所で人工的にウィルスが改変され、世界的なコロナ・パンデミックの起源となったことが、ほぼ確実になったと指摘されています。

加えて、タイムズ紙が言及したコロナに似た症状で倒れたとされる「3人の研究者」に関して、独立ジャーナリストのマイケル・シェレンバーガー氏やマット・タイービ氏らにより今月14日、名前が判明。米政府関係者への取材などにより、ウィルスの強毒性などを高める「機能獲得研究」を主導・関係していた研究者であったことが明らかになりました。

タイムズ紙の調査報道を裏付ける内容であり、武漢研究所人工説が確定的になるとして注目が集まっています。

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