《ニュース》

中国政府による選挙介入の疑惑が、カナダで再び紛糾しています。

2019年と21年のカナダ総選挙において、中国政府が保守党の候補者を落選させ、ジャスティン・トルドー首相率いる与党・自由党が有利になるよう働きかけたとされています。

《詳細》

疑惑が明らかになった発端は、カナダの最有力紙グローブ・アンド・メール(the globe and mail)が今年2月17日、カナダ情報機関の機密文書に基づくとして報じた記事です。

同紙は、中国政府が21年のカナダ総選挙において、中国に友好的でない保守党の候補を確実に落選させようと画策すると同時に、トルドー政権の力を抑制するため、自由党を少数派にとどめるべく、組織的に働きかけていたと報じました。

同紙が閲覧した機密報告書によれば、中国の元バンクーバー総領事は2021年、いかにして2人の保守党議員を倒すのに貢献したかを自慢していたといいます。また、ある中国外交関係者は、「(中国政府は)議会の政党が互いに争っている状態を好む」と語っていたとのことです。

グローブ・アンド・メール紙をはじめとする一連の疑惑報道を受け、トルドー氏は今月6日、非公開での調査を始めると発表。国会議事堂で記者団に対し、「カナダ国民としての、我々のまさに中核に対する攻撃だ」と述べ、「独立した特別調査官を任命する予定だ」としました。

カナダ政府として、中国が選挙介入しようとしたことを認める一方、選挙結果への影響はなかったとしています。トルドー政権の対応に対し、対中強硬を訴えてきた野党・保守党は、より広範な調査を求めて批判を強めています。

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