《ニュース》

米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」がこのほど、中国が2026年に台湾への着上陸侵攻した場合の机上演習(ウォーゲーム)の結果を公表し、台湾侵攻は失敗し、首都・台北を落とすことができないと結論付けました。

《詳細》

CSISは報告書で、「かつてほとんど考えられなかった米中開戦は、今や安全保障の世界では当たり前の議論となった」と指摘しています。机上演習は22年夏から行われ、米軍の元幹部やシンクタンクの軍事専門家らが参加。「アメリカが台湾防衛に加わる」「核兵器は使用されない」などといった条件のもと、計24のシナリオを試しました。

ウォーゲームの結果、大半のシナリオで日米台の連合軍が中国軍を撃退し、台湾防衛に成功。日米が介入せず、台湾のみが防衛する場合は、中国が勝利すると分析しました。ただし、台湾防衛に成功しても、アメリカとその同盟国は多大な代償を伴うため、「アメリカの世界的な地位を長年に渡り損なうことになる」とも分析しています。

報告書は、日本が参戦する可能性について、「日本の基地、または日本の米軍基地が攻撃された場合にのみ、日本が戦争に参加する可能性が最も高い」と指摘。沖縄の在日米軍基地は、相手の脅威圏内に位置しており、「脆弱性も高い」という課題にも言及しています。

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