《ニュース》

東京大学医科学研究所などのチームが、国内で発生した新型コロナウィルスの派生型が2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピック開幕後、海外20カ国・地域で確認されたとの分析結果を発表しました。16日付読売新聞夕刊などが報道しています。

《詳細》

チームは、昨夏の「第5波」の要因となったデルタ株の派生型「AY.29」について、東京オリンピック・パラリンピック開催後から、アメリカやイギリス、ドイツ、タイなど、20の国と地域で確認されるようになったと伝えています。

ウィルスのゲノム(全遺伝情報)が登録された国際データベースを分析すると、「AY.29」の国内登録数が五輪開幕前の昨年6月ごろから増加。開幕後は上記の国々などで増えていました。研究チームは、「大会の開催が海外への拡散につながった可能性は否定できない」と指摘しています。

遺伝子解析の結果、海外で確認された「AY.29」は日本が起源とみられます。ただ、日本での登録数が8万件以上なのに対し、海外は118件と少なく、世界で大規模に流行したとの報告はないとのことです。

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