敵の巡航ミサイルや空対地ミサイル等の攻撃から部隊・施設を掩護(えんご)する「03式中距離地対空誘導弾」は、南西諸島防衛の要の一つだ。しかし十分な弾がなければ、防衛は絵に描いた餅となる。画像:viper-zero / Shutterstock.com

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陸上自衛隊が南西諸島有事に際し、ロケット弾や迫撃砲などの弾薬が現状より20倍以上必要であると見積もっていることが、産経新聞によって明らかになりました。

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産経がこのほど掲載した記事によると、陸自の弾薬は、冷戦時代よりロシアの侵攻に備えた北海道に集中しており、九州・沖縄には全体の1割弱しか備蓄されていません。補給処など全国27カ所のうち、北海道が10カ所、関東が7カ所あるのに対し、九州は4カ所しかなく、沖縄に至っては1つもないといいます。

南西諸島有事では、沖縄の部隊が九州などから物資を送られ、戦うことを前提とされています。そのため緊急事態に即応できず、さらには中国の圧倒的な物量の前に劣勢であるという致命的な問題が放置されています。

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