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アメリカのバイデン政権が11日(現地時間)、最大の競合国と位置づける中国を念頭に置いた「インド太平洋戦略」を発表しました。

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戦略では、焦点となっている中国について、「経済、外交、軍事、技術の力を結集して勢力を広げ、世界で最も影響力のある大国を目指している」と指摘。中国による台湾への圧力や東・南シナ海への進出などに触れ、「地域の同盟国や友好国が、中国の有害な行動により多大な影響を受けている」としました。

一方で、「中国を変えることが目標ではなく、アメリカや同盟国などにとって最適な世界のバランスを構築する」とも記し、核不拡散や気候変動などで中国との協調も模索する姿勢を示しました。

同戦略は、(1)自由で開かれたインド太平洋の推進、(2)地域内外の関係構築、(3)地域の繁栄促進、(4)インド太平洋地域の安全保障の促進、(5)国家を超えた脅威に対する地域の回復力の構築、の5つの具体的な取り組みを明記。日米豪印(クアッド)、東南アジア諸国連合(ASEAN)、欧州連合(EU)などとの関係強化を図りつつ、同盟国・友好国同士の関係強化を促す必要があるとしました。

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