2021年5月号記事
Interview
地域を発展させる「秘策」
香川県、愛媛県、高知県、神奈川県で活動する幸福実現党の地方議員に、地域の発展へ向けた提言・取り組みを聞いた。
香川
「人権教育」の観点で
中国の学校との交流に反対
幸福実現党 東かがわ市議会議員
宮脇 美智子
Profile
(みやわき・みちこ)1961年、香川県高松市生まれ。高松第一高等学校、大阪芸術大学音楽科を卒業後、ヤマハ音楽教室での勤務を経て、自宅でピアノ教室を開校。家族は夫、娘二人。好きな言葉は「未来を開く鍵は『志』と日々の『努力』にある」。
2019年に市議会議員に当選した後、東かがわ市と交流を続けてきた中国の「海淀外国語実験学校」に、市内の廃校を無償で貸し出す計画が明らかになりました。
中国は人権弾圧を繰り返し、台湾や尖閣にも触手を伸ばしています。中国資本が日本の土地を買収しているという問題もある中、安全保障上、容認できません。議会でこの計画について市民への説明を求めるなど、多くの方々の協力のもと、反対を主張し続けてきました。
市民団体から3800筆以上の反対署名が市長に提出されたことなどもあり、20年に無償貸出の計画は中止となりました。しかし市は、海淀校との交流は続ける方針といいます。
市内でアンケートを行ったところ、海淀校との交流継続への「賛成」が5%、「反対」が54%、「どちらとも言えない」が21%で、「分からない」が20%でした。
政治と教育が別物でない現実
一連の活動の中では、「偏見を排して、多様性を求めることが大事」などのご意見をいただくこともあります。
ただ、中国の国家体制上、私立学校にも教育の自由がなく、国家の統制下にあります。政治と教育は、別物として考えられるものではありません。人権教育の観点からも、義務教育下で、行政が率先して交流を行うべきではないと考えています。
私は現在、市議会などで台湾の学校との交流を提案しています。香川県内の小学校でも、交流先を中国の学校から台湾の学校に切り替えた例があるなど、中国への懸念が高まっているようです。今後も継続して、方針の転換を訴えてまいります。
市内・馬越橋の橋りょう長寿命化修繕事業の進捗状況を調査。
愛媛
コロナ禍であっても、温もりのある幸福社会を!
幸福実現党 西条市議会議員
市川 みどり
Profile
(いちかわ・みどり)1961年、愛媛県西条市禎瑞生まれ。愛媛県立西条高等学校を卒業後、徳島文理大学音楽学部に進学。北海道大学文学部英文学科を卒業後、学習塾を経営。四児の母。好きな言葉は「世のため人のため」。
地域の皆さまのご支援を賜り、2月に初当選いたしました。この場をお借りして、改めて心から感謝を申し上げます。
議員としていただいた4年間で、特に力を入れていきたいのが、公教育です。30年ほど、教育関係の仕事に従事してまいりましたが、「なぜ努力するのか」を知らないまま勉強している子供がとても多いと感じています。
勉強でもスポーツでも、自発的に取り組んでこそ実りがあります。一人ひとりが努力を重ねることで、より社会に貢献できる自分となり、これまで育ててもらった周りの人たちに恩返しできる──。そうした「努力の意味」を、次世代を担う子供たちに伝えたいと考えています。
また、いじめ問題も深刻です。善悪を教えられる教育が急務であると同時に、市としても、そうした心ある教職員の皆さまを後押しする必要があります。
こうした「努力の意味」や「善悪の基準」を伝える上で、「偉人教育」はとても重要です。日本を支えてきた先人の精進の姿勢を学ぶことで、子供たち一人ひとりが目標としたい人物像を持ち、将来の「夢」や「志」を育むことにつながります。
コロナでも「温もり」を
地域の皆さまから、新型コロナウィルスの影響で自宅に閉じこもりがちになり、気持ちが沈むというお声を多数耳にしています。特に私が懸念しているのが、ウィルスへの過度な恐怖心です。感染症対策は大切ですが、恐怖心があまりに増大すると、自分自身の心が疲弊すると共に、周りの人々を信じられなくなります。
コロナ禍であっても、地域のつながりを大切にし、温もりのある社会を築くべく、これから尽力してまいります。
地域を回り、困りごとなどを伺ってきた。
高知
町政にも「経営の視点」を!
幸福実現党 佐川町議会議員
宮﨑 知恵子
Profile
(みやざき・ちえこ)1948年、佐川町尾川下郷生まれ。高知学園高校、高知学園短期大学栄養科卒業。吾川村役場に栄養士として勤めた後、40年以上に渡り喫茶「春日」を経営。町の「集いの場」として、人々の声を聞いてきた。好きな言葉は「人間万事塞翁が馬」。
佐川町で町議を務めさせていただき、早くも3年が過ぎました。新米議員の私を温かく支えてくださった、地域の皆様や先輩議員の皆様には、本当に頭が上がりません。
私自身が飲食業を営んできたこともあり、町政に「経営の視点」を取り入れるべく努めてまいりました。民間企業であれば、各事業の「成果測定」は当然行われますが、行政において、成果が測られることはまれです。私たちの町政であれば、国から予算をいただくこともございますが、それも元をたどれば国民一人ひとりの血税。無駄に使う放漫経営は許されません。
例えば、佐川町では他の地域と同様、国からの補助金を受け、「地域おこし協力隊」事業がなされてきました。若者の定住を促す重要な事業ではあるものの、多額の資金が投じられた事業の総収支額の把握および成果測定がされていなかった。これに対して議会で質問をし、「町政においても、経営者なら当然行う収支の分析が必要ではないか」と呼びかけました。
一致団結でさらなる発展を
経営の視点に加え、減税によって地域経済に活力を取り戻したい。そう考え、2019年6月には、「消費税10%増税廃止」を内閣府に求める請願書を議会に提出し、可決いただきました。増税を止めるには至りませんでしたが、現町長は経営感覚が分かる方でもあるので、今後も国民の声を政府に届けたいと思っています。
佐川町には、可能性が秘められています。地域を支えてくださる皆様と共に、一致団結してさらなる発展を目指してまいります。
2019年、高知市の小松憲司・幸福実現党地区代表と共に、高知市議会に宛てて、消費増税中止を求める要望書を提出した。
神奈川
寒川の皆様を幸福にする、心に寄り添う行政を
神奈川県 寒川町議会議員
橋本 修一
Profile
(はしもと・しゅういち)1968年、神奈川県横浜市生まれ。和光大学経済学部経済学科卒業。元学習塾室長・教務、介護福祉士、ケアマネージャーなどを経て現職。寒川町青少年環境浄化推進協議会専任委員、神奈川県青少年指導員。家族は妻と一男。好きな言葉は「我以外皆我師なり」。
これまでの4年間で1万人以上の町民の皆様にお会いし、お声をうかがってまいりました。
道路の補修などのお困りごと解決のために、80件以上の陳情を行い、うち21件が完了いたしました。喜んでいただき、おかげさまで2月、寒川町議会議員を拝命しました。心より感謝申し上げるとともに、お困りごとの「宿題」を一つ一つ解決してまいります。
スポーツで体力づくり健康寿命を延ばす
私が特に訴えているのが、福祉の問題解決と、「川とのふれあい公園」の芝生化です。園内のサッカー場に天然芝を植えて整備し、子供からシニアまで多くの方にスポーツを楽しんでいただきたい。
日本には5人に1人が75歳以上になる2025年問題があり、寒川町も高齢化が進んでいます。ケアマネージャーの経験から、75歳以上で元気な方もいれば、介護が必要な方もおられ、ニーズに合ったケアのマッチングが必要だと考えています。スポーツも、健康寿命の増加につながります。施設を増やすのではなく、サービス事業者を設置して、家族や地域でケアをする地域包括システムの整備を推進してまいります。
そして、元・学習塾室長として、寒川の課題である「学力の低さ」の解消も目標です。小学校低学年からの英語教育や単元別のテストなど、一人ひとりのレベルを把握して学力アップにつなげる対策が必要ではないでしょうか。
寒川町は歴史ある寒川神社を有し、「祈祷数」は全国ナンバー1を誇ります。そのためか、温厚で優しい方が多い印象です。寒川の皆様の心に寄り添う政治を目標にしてまいります。