2016年10月号記事
選挙が危ない
公職選挙法でみんな捕まる!?
選挙戦のルールを決める公職選挙法(公選法)は理不尽なルールのオンパレードだ。
(編集部 小川佳世子)
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選挙が近づくと目にする選挙カー。なぜ単調なフレーズばかり、騒がしく繰り返すのか? 実はこれ、公選法と関係がある。選挙カーは候補者名を繰り返すことくらいしかできないのだ。
公選法は、選挙運動を経験しない人にはほとんど縁がない。だが、 政治家を選ぶ仕組みやルールを知ることは、「政治参加の自由」を守るためにも大切だ。
新人は立候補すべからず?
政治家の中でも特に国会議員は、世襲議員もしくはタレントなど知名度の高い人が多い。その理由の一つが公選法にある。
日頃から議員としての活動を報じてもらえる現職議員と違い、新人候補は名前をアピールする機会が少ない。それなのに限られた期間しか投票依頼ができず、選挙で支持を得るために地域のお宅を訪問することもできない。
なぜ訪問できないのか。総務省選挙課によれば、「買収の温床になりやすい、訪問される側が迷惑、それから候補者の負担にもなるからです」とのこと。
国政選挙に立候補した女性はこう語る。「政策を理解していただき、有権者がお困りのことを知るには、お宅を訪問してお話しするのが一番です。なぜそれを規制されるのでしょうか」
新人候補者が出てきにくい状況では、国民の選択肢は限られてしまう。
選挙にかかわることが罪?
バカバカしすぎる公職選挙法