北朝鮮の朝鮮中央通信は15日、長距離弾道ミサイルに必須である「大気圏再突入」の試験に成功したと報じた。

長距離弾道ミサイルには、核弾頭の小型化と、大気圏に再突入する際に高熱や衝撃から核弾頭を守る技術が必要だ。

北朝鮮メディアによると、金正恩第一書記は9日にも、核弾頭の小型化に成功したと発言。今回、金正恩氏は、大気圏再突入の技術を誇示し、核弾頭の爆破実験や弾道ミサイルの発射も宣言した。

アメリカや韓国国防省は、大気圏再突入の技術はまだ完成していないと見ている。だが専門家によると、アメリカまで届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)は、3年以内、早ければ今年か来年には完成するという(14日付時事通信)。

中国企業を装って外貨を稼ぐ北朝鮮

水爆実験やミサイル発射を受け、北朝鮮には、国連安全保障理事会によって、これまでにない厳しい制裁が加えられている。

だが、北朝鮮はたくみに制裁を逃れている。15日付産経新聞によると、北朝鮮は、ロシア産の重油を中国企業を介して北朝鮮に運び、中国企業を装って中国国内で決済していた。

北朝鮮はこれまでの制裁を教訓に、ビジネスの拠点を中国や東南アジアに移し、外貨を稼いでいるという。中国国内では、北朝鮮関係者の経済活動は野放しになっている。

結局、北朝鮮の運命は中国に委ねられている。だが、南シナ海などでの軍事拡張を進め、アメリカと対決しようとしている中国は、外交カードとして北朝鮮を利用しようとしている。

恐怖で支配しようとする国の台頭を許してはならない

北朝鮮や中国について、大川隆法・幸福の科学総裁は、13日の講演会「時代を変える奇跡の力」の中で、次のように指摘している。

反対派を完全に粛清して、一極支配できたときだけが安定して、それ以外のときは国内でも各国が分裂して戦うような時代が強かったので、民主主義政治なんて信じられないというのが、彼らの本音だろうと思います

こうした、恐怖で国民を支配しようとする国が近隣にあり、核ミサイルを撃ち込まれる恐れまである。日本がすべきことは、核装備も含めた国防体制を固めること。そして、自由や平等、民主主義といった価値観を中国や北朝鮮に広げることだ。

北朝鮮が核弾頭を搭載できる長距離弾道ミサイルを成功させるまで、残された時間は多くない。

(山本泉)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『北朝鮮・金正恩はなぜ「水爆実験」をしたのか』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1612

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