オバマ米大統領が、年頭所感で銃規制の強化に取り組むことを発表した。米国内で相次ぐ銃の乱射事件に歯止めをかけようとしている。

米疾病対策予防センターがまとめた2013年の統計によると、銃による死亡者数は年間3万3636人と増加傾向にあり、自動車事故による死亡者数である年間3万3804人に迫る勢いという。

オーストラリアでは、銃規制で殺人が6割減

2012年には、コネティカット州の小学校における銃乱射で26人が死亡したり、15年12月、カリフォルニア州の障害者支援施設で起きた銃乱射事件でも、14人が亡くなるなど、銃犯罪は後を絶たない。

アメリカは建国以来、自由を尊重する中で銃の個人所有を認めてきたが、現在、個人の価値観がぶつかり合い、大きなひずみが生まれている。

オーストラリアでは1996年に起きた銃乱射事件を受け、銃の規制を行った結果、銃による殺人が59%減少したという。

米議会は、銃規制に反対する野党・共和党が多数を占めており、法整備などは厳しいと見られているが、今後、アメリカも何かしらの銃規制は必要だろう。

「暴力は、調和のエネルギーで中和していく」

アメリカの銃の問題について、大川隆法・幸福の科学総裁は、こう指摘している。

これには、競争社会の光と影のようなところがあるのです。(中略)競争社会に敗れて傷つく。報復したい。八つ当たりしたい。(中略)『この部分にも、やはり、何らかの宗教原理が働かなくてはいけないのかな』と、私も思っています

『基本的には、暴力の発生源自体は、やはり、もう一つの、調和しようとするエネルギーで中和していくしかないのではないか』と思います。そして、『その調和のエネルギーは、どこにあるかというと、やはり、宗教生活にあるのではないか』と思うのです

(「ザ・リバティ」2005年2月号、人生の羅針盤より抜粋)

原則として、人生は自助努力の精神で切り拓いていくべきだ。しかし、人間の本質が肉体ではなく、魂であることを考えても、「心」を癒し、支える存在がなければ、人は生きていくことが難しくなる。

現代社会において、調和のエネルギーが弱くなっているのであれば、そのエネルギーは、宗教の力で取り戻す必要がある。

競争が激しくなり、複雑化した現代社会に答えを出せる宗教こそが、真の意味で、世界の人々を救える。

(冨野勝寛)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『正義の法』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1591

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