【そもそも解説】お盆ってなに? 死んだ人が還ってくるってどういうこと?
2014.08.16
「地獄の釜の蓋も開く」という言葉がある。「お盆と正月の16日には、地獄の鬼さえも休息を取るのだから、この世の住人も仕事をやめて休むのが当然だ」という意味のことわざだ。ということで、長めの休みを取って実家に帰り、羽を伸ばしている人も多いだろう。
多くの人はお盆に、墓参りに行く。それも「地獄の釜の蓋」が開き、故人もこの世に帰って来ると言われているからだ。故人を「迎え火」で迎え、「送り火」で送るのも同じ理由だ。ほとんどの人はこの風習を、単なる伝統か、あるいは休みを取る口実くらいにしか考えていないかもしれないが、そうともいえない。
次のような体験をしたことのある人はいないだろうか。離れた場所にいる人のことが無性に気になった時、ちょうどその人が亡くなったという「虫の知らせ」。あるいは、「あの人にどうしても会いたい」と思っていると、偶然どこかでその人とばったり会ってしまうという体験。
この世でも「思いが通じる」ということが時々起きるが、「あの世」ではこの法則がさらに強く働く。例えば、あの世で知り合いのことを考えると、一瞬でその人のところに行ってしまう。これが「お盆」の意味を解く鍵だ。
お盆には「霊的」に何が起きているのか。大川隆法・幸福の科学総裁は著書『幸福供養祭特別御法話』〔幸福の科学の精舎、支部で頒布〕で次のように述べている。
「お盆になると、地上で先祖供養を一生懸命やるので、あの世の人も『還ってきたい、還ってきたい』と思うし、『お盆の季節になると、子供たちがお墓参りにくるはずだ』とか、いろいろなことを考えているので、両者の念が合体して、そこに橋が架かって、出てきやすくなる」
実はお盆に似た習慣は海外にもある。古代ケルトの宗教では、一年のある時期になるとこの世とあの世の門が開き、先祖の霊や悪霊などがこの世にやって来ると言われていた。そこで、火をたいて先祖を迎え、仮装をして悪霊を追い払うという風習として「ハロウィン」というお祭りが行われてきた。日本とケルトの風習がたまたま重なったと考えるより、実際にこの世とあの世の人がつながるというそうした「現象」があると考えるべきだろう。
お盆は、本当にこの世の人間と故人が「再会」する時期なのだ。(光)
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