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新型コロナウィルスは中国の武漢研究所で人工的につくられたとする、「武漢研究所人工説」が世界的な主流になる中、そうした説を「陰謀論」だとして一蹴してきたメディアの責任が問われています。

《詳細》

米CNN内ではコロナ・パンデミック初期段階において、当時の社長ジェフ・ザッカー氏が社員に対し、武漢研究所人工説は「ドナルド・トランプ大統領(当時)が主張している論点である」ため、社員による追究を許可しなかったことが、内部告発者によって明らかになりました(6日付米FOXニュースデジタル)。

CNN内で高い役職に就いているという内部告発者は、ザッカー氏による当時の方針を振り返り、「我々が(武漢研究所人工説を)もっと真剣に追究しなかったのは、愚かなことでした」「人々は霧の中から目を覚ましつつあります」とFOXニュースに語っています。

ザッカー氏は2013年から9年間、22年2月に辞任するまでCNNの社長を務めてきました。NBC在籍時には、トランプ氏がホストを務めたリアリティー番組「アプレンティス」の制作にも関与しています。

コロナの起源をめぐっては、ウィルス学の権威がパンデミック当初に自然発生説を訴えたこともあり、武漢研究所から流出したとする説は、「陰謀論」として封殺されてきました。しかし21年に入ると、研究所人工説を裏付ける科学的根拠が多数指摘され、自然発生説を唱えた科学者が持論を撤回・修正する事態に(本誌4月号に詳述)。

さらにここにきて米エネルギー省が、武漢研究所から流出した可能性が最も高いと結論付ける報告書を、バイデン政権や議会の主要議員に提出したことが明らかになりました(23年2月26日ウォール・ストリート・ジャーナル紙)。それに続く形でFBI長官も、「FBIはしばらく前から、今回のパンデミックの起源は研究所の事故である可能性が最も高いとみている」と明かしています(2月28日付FOXニュース)。

党派的動機に基づき、真実の追究を故意に放棄したメディアに対して、批判の声がますます強まっています。

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